詩人:猫の影 | [投票][編集] |
空、見上げた
澄んだ青が、目を刺した
君、との未来だ
撒いた種が、芽を出した
眼前の視界が、笑えないほどゆがんでいって そう
その馬鹿みたいな不条理劇も
その馬鹿みたいな悲しいことも
全部水に流しちゃってくれ
空、見上げた
汗ばんだ頬に、朱が差した
君、との未来を
描いたその絵に、朱を差した
瓦解する世界が、含めないほどふやけていって そう
その刹那のような幸福も
そのせつないような希望さえ
全て流れてしまえばいい
しまえばいい
しまえばいいのに……
君の名を呼んだ
声は青さにほだされたみたいだ
空、見上げた
澄んだ青が、目を刺した
君、との未来だ