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猫の影の部屋


[519] もどらないひび
詩人:猫の影 [投票][編集]

残った傷痕をなぞるように

過去を目蓋の裏にあぶりだす

切ないほど気持ちよく僕は笑い

その隣には君がいる


君の残像を愛でて

足りない部分は苦痛で埋めて

マゾヒスティックなやり方で

少し自棄なのかもしれない

それでいいと思う


あり得た未来を下手なタッチで描き出しては破り捨てる

そのチクリとする執拗な痛みが心地よいのか

足は一歩も前に出ない


悲劇的に自己愛的な生き方をしている

2011/09/06 (Tue)

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