空は見ている 深く、静かに揺れる海の呼吸を ときおり 穏やかな水面に 暗い影が顕れてはまた その不安な姿は波にまぎれてゆく じっと 岩山は洗われ続け 風に磨かれたその胸の奥で うつろに響く光の声 去ってゆく 白い帆の船が 手に導かれてゆくように、水底へと そして空は思う 深く、静かに揺れる海の呼吸を
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