詩人:姫宮らら | [投票][編集] |
僕が持っている綺麗なモノは
誰よりも小さくて
僕が持っている汚れたモノは
誰よりも大きい
そんなふうに見えた
道端で拾った綺麗なモノを
誰かに自慢したくて
見えるように持っていた
だけど
通り行く人々が持っていたモノは
僕のモノより遥かに輝いて見えた
だから
恥ずかしくなって
僕はポケットの奥にしまった
誰の目にも触れぬように
悔しくなって涙を流したけど
生まれるのは汚れたモノばかりだった
汚れたモノを他人に見せるのが嫌で
ポケットの奥の奥に隠してたけど
もう入りきらなくて
溢れてしまった
誰かがひとつ
僕の足元に散らばる汚れたモノを拾った
笑われるのかと思ったら
嬉しそうに持って行った
あぁ なんだ
僕が持っていたモノも
そんなに悪くなかったのかな
劣等感が少しだけ
和らいだ気がした
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こんなに辛くなるなら
好きにならなきゃよかった
こんなに泣きたくなるなら
仲良くならなきゃよかった
こんなに寂しくなるなら
出会わなきゃよかったよ
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困らせてごめんね
そんな顔させるつもり無かったのに
見つめたりしてごめんね
手振ったりしてごめんね
馬鹿でごめんね
「好き」とか言ってごめんね
もう見ないから
もう困らせないから
もう何も言わないから
お願い 嫌いにならないで
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私の好きなひと
本当はすごく弱いの
だけど
必死で強いふりをしてるよね
私の好きなひと
とても頭がいいのは
天才じゃない
秀才なんだよね
私の好きなひと
しっかり者だと言われるのは
陰で努力を惜しまないから
ね そうでしょ
私の好きなひと
弱くて
だけど頑張り屋さん
それが
私の好きなひと
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白いスニーカー
雨のにおい
水溜まりに映る私
君に声を掛けられて
咄嗟に前髪を直す
「風邪ひくよ」
頭上 傘を鳴らす雨粒
いいよ 要らないよ
そんな優しさ
傘を差し出す 君から逃げる
嬉しかったのに
恋は難しい