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姫宮ららの部屋


[128] 冬の夜のうた
詩人:姫宮らら [投票][得票][編集]



濃紺の空

星が散りばめられて

ひやりと冷たい

澄んだ冬の空気が

ふと吐いたため息を

白く染めた


冷たい指先を

空に伸ばしてみるの

天高くに光る星に

届かない君を重ねて


頬を伝うのは

きっと見えない涙

からっぽのこころを

じわりと濡らしていくの


寂しい冬の夜には

空を見上げて

きっとなにかが

満たされるの



 

2011/12/01 (Thu)

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