詩人:そほと | [投票][編集] |
布団で横たわるあなたも
棺の中で正装したあなたも
はや遠い人
これが川なら海にて逢える
これが川なら海にて逢える
されど海では広すぎて
私の涙は塩辛い
詩人:そほと | [投票][編集] |
今宵の月は強い白
空気が波になってそよいで行く
カエルの声が耳に入らない
噴出す汗すらどうでもいい
風呂上りシラフで歩いてみれば
コンクリの道でさえ
やさしいかもしれない
夏バテを言い訳にするのは
間違っていた
詩人:そほと | [投票][編集] |
蛍やい
蛍やい
去年の蛍やい
来年の蛍やい
ちょいと教えてくれないか
あの世のかあさんは元気かえ
雪が積もったのだよ
あの日の雪うさぎが
まだ解けていないのだよ
あの赤い目が
あのひびの入った優しい手が
詩人:そほと | [投票][編集] |
詞・曲 そほと
ママが冷蔵庫のドアを開けると
ママのおしりにしがみついて
ちょっと中をのぞくケンちゃんなのです
べつにお腹がすいているわけではないのです
でもお口の中にはツバがあふれています
ママと妹がお出かけすると
お留守番のケンちゃんは
じきにたいくつで冷蔵庫を開けるのです
べつにお腹がすいているわけではないのです
でもお口の中にはツバがあふれています
ママと妹が帰ってくると
お留守番のケンちゃんは
淋しかったのでドンッ!てママに飛びつくのです
ママはやわらかいから気持ちいいのです
安心したらお腹がすいちゃいました
ママが冷蔵庫のドアを開けると
ママのおしりにしがみついて
なに作るのって聞いちゃうのです
すぐにおいしいものを作ってあげましょうね
でもピーマンとニンジンとセロリは入れないでほしいな
ママはお料理じょうずだから
早くごはんを食べたいな
待ちきれなくてドンッ!てママに飛びつくのです
ママはやわらかいから気持ちいいのです
安心したらお腹がグウッて鳴りました
詩人:そほと | [投票][編集] |
その薫りを握り込んだ蕾の
小ささ 堅さ
それが私の初恋なのだと言ったら
迷惑だろうか
人皆寝静まったこんな時間
前に立ち尽くされては
迷惑だろうか
月の蒼い光に
今にも浮遊しそうな沈丁花を前にして
私はこのまま地蔵になりたい