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そほとの部屋  〜 投稿順表示 〜


[172] 安定
詩人:そほと [投票][編集]

目は半眼
アマガエル
即身成仏覚悟の座禅



2009/02/02 (Mon)

[173] 水芭蕉
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水芭蕉
乾いた心たちは
 水を求めてそなたに出逢ったのだろう

 水に口をつけ
  沁み込む透明に安堵して顔を上げれば
 真白き佛炎苞の
 そなたが居るのだろう

 水 清きかな
 光 清きかな

吾等は思い出さねばなるまい
羊水より出でてタオルに包れた日の事を

未だ 水 清きかな
   光 清きかな
 さあ
 心 清くあれ



2009/02/02 (Mon)

[174] 問う
詩人:そほと [投票][編集]

つま先で問う
おい 枯れたか
カナブン



2009/02/02 (Mon)

[175] わぁ〜〜い
詩人:そほと [投票][編集]

なの花ってね
種が付きはじめたらね
わぁ〜〜い
小さな手で
バンザイバンザイ
バンザイ



2009/02/02 (Mon)

[176] 月食
詩人:そほと [投票][編集]

ポーチ・ド・エッグを作りましょう
なぁ〜に 見ていればいいんです
あの月にもうすぐ雲がかかる
あれなら貴方様にも食べられる
さぁ どうしたんです
あぁ やっと食べ始めましたね
ははぁ 固ゆで玉子がお好みでしたか
だいだらぼっち様



2009/02/02 (Mon)

[177] 無風
詩人:そほと [投票][編集]

無風
夕立で冷やされた夜気が這い込んで来る
それは体に染み込み
代わりに私が染み出して行き
体は眠る

無風
静かに稲妻が走り
遠く他人事のように雷鳴

昼間見た田圃では
勢い良く伸び始めた稲達が
力強い矢印となって天を指していた
つられて見上げた其処には
確かに何か在りそうだった
無論
私には見えるはずも無く
見えようはずも無く
すぐに忘れてしまったのだが
持って帰って来てしまったのだな矢印

静かに稲妻が走り
遠く他人事のように雷鳴

矢印の緑を噛んでみる

さらに 無風



2009/02/02 (Mon)

[178] にゃん田家のカナ
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にゃん田家のカナはボヤくのです

にゃにかいいことないかにゃ
にゃ〜もいいことないにゃ
にゃんだかにゃ〜

それがおもしろくて
ボクはせっせとエサをやるのです



2009/02/02 (Mon)

[179] 草むしり戦士
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詩・曲 そほと

野外作業の達人曰く
「 炎天下では太陽に背を向けて作業してはいけない。
体力を消耗するからである。 」

本日の安全地帯は戦場と化した
グリーンベレー
違った
グリーンベルトで蠢く者等を見よ
女の大業を成し終えた英雄よ
その出で立ち
麦藁帽子の庇を切り離しヘルメットにガムテープで貼り付け
後頭部からうなじにかけては汗取り兼用でタオルを垂らし
銀色に輝く背中の蓑の様な物はガスコンロのアルミフェンスだ
セオリーだの見てくれだのお構い無しの戦いぶりである

彼女等の戦いの相手は雑草
しかし襲い掛かってくる敵は
灼熱の太陽
吸血昆虫
排気ガス
騒音
低賃金
家庭内不和

黙々と戦う彼女らが
ストイックなまでに孤独と見えるのだが
おしゃべりが絶え間なく聞こえて来るのは
空耳だろうか

恐るべし草むしり戦士



2009/02/25 (Wed)

[180] 観音開きのスバル360
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                 詩・曲 そほと

てんとう虫と呼ばれた車と筑豊のおばあちゃん
新車とお嬢さんの頃からずぅ〜っと一緒

世界中のコレクターから大金を積まれても
絶対に手放さない理由はね
「 私 これしか乗りきらんもん 」

観音開きのスバル360に
ネギが飛び出したスーパー・マルシンの袋を乗せて
てんとう虫と呼ばれた車と筑豊のおばあちゃんは
夕餉の支度へと ゆっくり急ぐ



2009/02/24 (Tue)

[181] 秋は何処から
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メッシュのTシャツをすり抜けて
秋の先触れが素肌にいたずらする
他愛も無いいたずら
メントールのフリをする

秋は何処から来る
鈴虫はなぜ鳴く

あれは羽根を擦り合わせる音
無限に熱を拡散させる音色
暴れる空気の分子に優しく諭す調べ

気付いてしまった
誰にもしゃべらないでおこう
子供が出来たら話してやるんだ

秋は鈴虫の羽根から



2009/02/02 (Mon)
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