詩人:そほと | [投票][編集] |
4Bのチビたえんぴつで
ひらがなを書くのがすき
かすれて やわらかな ぼやけ方がすき
ただね
下敷きは敷いちゃいけない
眠れなくなるからね
シンは尖らせちゃいけない
夢が覚めてしまうからね
蛍光灯が反射するシンの鈍い光を
眉間の鍵穴に差し込んだまま
大人になった
詩人:そほと | [投票][編集] |
足りない足りない
足りないが足りない
今は何でも有るから
足りないが足りない
欲しい物は無いから
物じゃないものが欲しい
足りない足りないの時代には
物じゃないものに溢れてた
物じゃないものは幾らでも有った
空気と同じ分だけ有った
それでみんな息してた
足りない足りない
足りないが足りない
でも息してる
それでも息してる
でも
物を吸っているんだよな
詩人:そほと | [投票][編集] |
青が好きだったぼくは
緑を好きになり
黒が好きになっていました
お母さんの声を思い出していました
お父さんの声を思い出していました
お婆さんの声を思い出していました
お爺さんの声を思い出していました
妹の声を思い出していました
今は白が好きです
詩人:そほと | [投票][編集] |
しょうけ越え
猿田彦
いつも其処に居るのは知っていた
どっかりと岩の質量で其処に居て
どっこい居るぞってやつだな今日は
真新しい注連縄
はすに締めてもらってな
ちょいとやる気のいなせってやつだな
しょうけ越え
猿田彦
通り過ぎちゃったけど
合掌
詩人:そほと | [投票][編集] |
春だよ 春だよ 春だってさ
だよねだよね だものだもの
花たちの声が聴こえたら
さぞかしうるさくてかなわんのだろうな
きゃーきゃーと走り出さないのが
不思議なくらいだ
爛ランラン
春真っ盛り