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そほとの部屋  〜 新着順表示 〜


[16] うぐいす
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窓の外で 
うぐいすが
歌をうたっておりました
それはそれは 
やさしい歌でした
お礼に
あの人の名を
あげましょう
だから
明日もうたって
くださいな
わたし一人の
ためだけに



2009/01/28 (Wed)

[15] あぶく
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詩を探して
水の温んだ田圃を覗き込んでいたら
オタマジャクシのアホ面が
うたかたの夢でも喰らいやがれと
あぶく ぷくっ



2009/01/28 (Wed)

[14] ねむの花
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朝霞ほのかな紅はねむの花
はるかな母のぬくもりに似て

2009/01/28 (Wed)

[13] その者
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地面から空へとぶら下がる鎖は
風にチャラチャラと鳴り
赤サビの粉を飛ばす
黒い皮膚から滲み出す汗はしょっぱくて
目から溢れる汗もしょっぱかった
天に召されることまでも許されず
足枷のまま埋められた
鎖は天よりの引力に引かれ
ぶら下がり
死して
位相反転したその者
地中高く舞い上がる

最終到達地点は





2009/01/28 (Wed)

[12] ねェ
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なぜ 霜がおりるの?

月のうさぎの息が凍って



2009/01/27 (Tue)

[11] くちづけ
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あなたのとばしたシャボン玉
そおっと
てのひらにとったら
きえました

あなたの
やわらかなくちびるに
そおっと
くちびるかさねたら

やはりあなたも
きえますか



2009/01/27 (Tue)

[10] サビた私
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私のまわりはイヤなやつばっかり
私のまわりはバカばっかり

サビた私がおもちゃ箱の底で泣いてます
本当の私を誰もわかってくれないと泣いてます

ギ・ギー・ツ・チッ・チキチキチキ
(自分の涙で自分の体はサビ付いた)
こんな醜い私はキライとまた涙を流します

私のまわりはイヤなやつばっかり
私のまわりはバカばっかり

呪文のようにくり返すくり返す
くり返すサビた私が
おもちゃ箱の底で泣いてます

ギ・ギー・ツ・チッ・チキチキチキ

 

2009/01/27 (Tue)

[9] おかあさんのフレアースカート
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何て云う生地だか
わかりませんが
薄くって 黒くって
おかあさんのぬくもりが
ぼくの肩に
伝わってきます
ぼくの肩と
おかあさんのふともものあいだで
スカートがこすれて
ジャッカフン ジャッカフン
木の下をあるいても
ジャッカフン ジャッカフン
ぼくが石につまづいたときだって
右手をひっぱりながらやっぱり
ジャッカフン ジャッカフン
うれしくなってくちまねしたら
にっこり笑って
ジャッカフン ジャッカフン



2009/01/27 (Tue)

[8] 
詩人:そほと [投票][編集]


死者の魂のやすまる処
まだ生まれぬ赤子等の住む処
いにしえの人々よ
あなた方が
霊的直感で知りえた事実を
退化した私は書物で知った
犬神の一族が
月に遠吠えするのも
私が心淋しい時
胸を突き破って両腕を指し伸ばすのも
前世で縁の深かった
「いとおしい人」の
住むからではあるまいか

いにしえの人々よ
それにまちがいあるまいか



2009/01/27 (Tue)

[7] 稲穂がね
詩人:そほと [投票][編集]

稲穂がね
金色に笑いかけるんだよ
僕も笑うんだよ
似合うね 似合うね
秋の陽のね
手にすくえるような
やわらかさがね
腰をおろして
足 なげだして
これはもう拍手だね
うん 拍手だね



2009/01/27 (Tue)
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