ホーム > 詩人の部屋 > そほとの部屋 > 新着順表示

そほとの部屋  〜 新着順表示 〜


[207] 宇間生
詩人:そほと [投票][編集]

みそ汁に見るブラウン運動は
          ブラウン運動は
人がコトバを話さざるを得ないに似ている
                  ないに似ている
立ち昇る湯気の一粒一粒が遠ざかる星々とすれば
                       々とすれば
神の発した一言が
         ことが ことが 
ビックバン
       クバン クバン クバン
その一言は

「 うまい 」
        「 」 「 」 「 」



2009/02/03 (Tue)

[206] な来たる
詩人:そほと [投票][編集]

広い夜
はしりの虫 一匹 鳴きたる
深し



2009/02/03 (Tue)

[205] 熱帯夜連続
詩人:そほと [投票][編集]

熱帯夜の田圃はというと
月が映らないぐらい稲が伸び
カエルの喧騒は下火になり
さりとて虫のオーケストラはまだ準備中
滞った水は其処に棲むもの達には優しく
彼等の体液と老廃物と排泄物を腐敗させ発酵させ
涼を呼ぶために開け放った窓から私の鼻腔へと
臭気を運んでくる

熱帯夜の田圃というやつは
カエルの祭りの名残と
虫のオーケストラのリハーサルと
伸びた稲と
月も映らない暗い水面と
ごちゃまぜで秩序立った生活が営まれているに過ぎない

熱帯夜の私はというと
眉根をしかめながらの鼻呼吸で
どんな夢をみるやら
どうやら私
生活を嫌悪しているふしがある



2009/02/03 (Tue)

[204] 雪だるまのユーレイ
詩人:そほと [投票][編集]

ただの太った色白のオバチャンだったんじゃないの
と その時は冗談で返しはしたが
それ以来そのウワサは聞かない

「 八木山峠に雪だるまのユーレイが出る 」

暑い夏だった
いい年をしたおっさん同志が
汗をたらしながらの話だった
どんな顔をしていたらいいのか
判らないままの話は立消えた

死んでから化けて出るのがユーレイ
オバケじゃないんだ
だから許せた
だから覚えてた

「 八木山峠に雪だるまのユーレイが出る 」

それ以来そのウワサは聞かない
年々去年より暑い夏



2009/02/03 (Tue)

[203] エンドウ
詩人:そほと [投票][編集]

エンドウは
その花びらで宙を舞う夢を見ていると思う
私もせめて
寝顔ぐらいは微笑んでいたいと思う
夕べはどんな夢を見ていたのと
聞いてくれる微笑み
募集中


2009/02/03 (Tue)

[202] 夕景
詩人:そほと [投票][編集]

働く最低限の機能以外は
風化するままの姿をしたブルドーザーは
昔 洗炭場だった所の
元 人工の池を一つ埋めかけて
今日の仕事を終えた
夕日に照らされ
これから夜に向けて静かに熱を放出しながら
ただの鉄に戻ろうとしている

タンクローリーの古い男は無口だった
上死点と下死点
ディーゼリングによる連続爆発を維持させるための
燃料を流し込む手持ち無沙汰な時間の空白に
池の魚が跳ねた
古い男のプラグコードはリークしていた
青白い火花が飛んでる
奥歯でアルミ箔を噛んだような顔を一瞬見せた

明日
池は消える



2009/02/03 (Tue)

[201] 力(ちから)
詩人:そほと [投票][編集]

大地から突き出た緑のゲンコツ
ねぎ坊主
力だ
太陽光線砕け散れ



2009/02/03 (Tue)

[200] 砂時計
詩人:そほと [投票][編集]

落ちていくのは


積もっていくのは


見えているのは
時の流れでなく
時の重さなのだよ



2009/02/03 (Tue)

[199] 春やねんな
詩人:そほと [投票][編集]

春だよ 春だよ 春だってさ
だよねだよね だものだもの
花たちの声が聴こえたら
さぞかしうるさくてかなわんのだろうな
きゃーきゃーと走り出さないのが
不思議なくらいだ
爛ランラン
春真っ盛り



2009/02/03 (Tue)

[198] 猿田彦
詩人:そほと [投票][編集]

しょうけ越え

猿田彦

いつも其処に居るのは知っていた
どっかりと岩の質量で其処に居て
どっこい居るぞってやつだな今日は
真新しい注連縄
はすに締めてもらってな
ちょいとやる気のいなせってやつだな

しょうけ越え

猿田彦

通り過ぎちゃったけど
合掌




2009/02/03 (Tue)
246件中 (41-50) [ 1 2 3 4 5 6 7 8 9 10 >> ... 25
- 詩人の部屋 -