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そほとの部屋  〜 新着順表示 〜


[197] つくし
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法師さま法師さま
つくしん法師さま
あなたの頭の中には
前向きな未来が
いっぱい詰まっているのですね



2009/02/03 (Tue)

[196] そして白
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青が好きだったぼくは
緑を好きになり
黒が好きになっていました
お母さんの声を思い出していました
お父さんの声を思い出していました
お婆さんの声を思い出していました
お爺さんの声を思い出していました
妹の声を思い出していました

今は白が好きです



2009/02/03 (Tue)

[195] サラダ
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光のドレッシングが降ってきた
春はそこら中を彩りて
きっと私は目を細めている
サ、ラ、ダ、ボ、ヲ、ル、の、中



2009/02/03 (Tue)

[194] いき
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足りない足りない
足りないが足りない
今は何でも有るから
足りないが足りない
欲しい物は無いから
物じゃないものが欲しい

足りない足りないの時代には
物じゃないものに溢れてた
物じゃないものは幾らでも有った
空気と同じ分だけ有った
それでみんな息してた

足りない足りない
足りないが足りない
でも息してる
それでも息してる
でも
物を吸っているんだよな



2009/02/03 (Tue)

[193] 夕べに
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夕べに
花達の満ち足りた笑い声が聞こえる
今日も存分に咲いた



2009/02/03 (Tue)

[192] 4B
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4Bのチビたえんぴつで
ひらがなを書くのがすき
かすれて やわらかな ぼやけ方がすき
ただね
下敷きは敷いちゃいけない
眠れなくなるからね
シンは尖らせちゃいけない
夢が覚めてしまうからね

蛍光灯が反射するシンの鈍い光を
眉間の鍵穴に差し込んだまま
大人になった



2009/02/03 (Tue)

[191] 月下美人
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月下美人
     無風の夜が
           ほどけゆく



2009/02/03 (Tue)

[190] 観音堂の水
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観音堂の水は
予想外に甘く
それは物質外で初めての
実体を伴う甘さで

観音堂の水は
小さな湧き水で
一人用の大きさしかなくて
歪なひしゃくなど置いてあって
古戦場の故事など読んできた私は
( いいえ たとえ読んでいなくても )
心細く屈み込んでいて

奉られているのは
千手観音で
水を飲むにしても
ふさわしい手が在るのだろうな

私には2本の手しかないので
この手で飲んだのだが
おこなえば
それがふさわしい在り方だと
あの甘さは千手観音の
微笑みだったのだな



2009/02/03 (Tue)

[189] 春る
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うっすらと目が覚めた
ああ夢を見てた
地面に小さな花が咲いた
春る春る
いい夢だったに違いない



2009/02/03 (Tue)

[188] 赤い三輪車
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父の貰ってきてくれた赤い三輪車が
大きくて乗れないので泣いていた
その写真を大人になって見つける
寸分違わぬ感情と光景が
生で残っている事に気付く
もう一度泣いてみるか
近頃過ぎ行く時間が速過ぎる



2009/02/03 (Tue)
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