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麦の部屋  〜 新着順表示 〜


[51] 形見月
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西の外れの黴臭い奥の部屋
古ぼけた一つの箪笥(たんす)

二段目の引き出し
古くなった着物の下の箱の中
婆ちゃんの形見の手鏡

楡の木の赤銅色の縁
透き通った銀の鏡


満月の夜
月明かりの下
鏡を月が映るように向ける
月の光が部屋の中を
薄ぼんやりと明るく照らす



向こう側に居る自分は
外の世界に揉みくちゃにされ
ボロ雑巾の様に草臥(くたび)れていた

投げ出したい 遣り切れない 
逃げ出したい 行き場がない  

そんな時
ここに来て
月明かりの中に浸っている

月の明かりは
向こうに居ると思っていた自分を
こっちに引き戻してくれて
優しく癒してくれる



鏡を覗くと月の姿は
いつも優しかった婆ちゃんの笑顔になる











2011/06/26 (Sun)

[50] 十界
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ある時(縁)は、
灼熱の恨み檻の中・怒りの血の河に溺れ・絶望の剣山を這いずりまわり・・
身も心も絶え絶えに、何一つ希望もなく・・


ある時(縁・縁)は、
この世の無常に悲しみを感じ、真理の探究に努力し、
学術・芸術に勤(いそ)しみ世を益さんと生き


ある時(縁)は、
人として人を愛し人の道を歩みゆき、
平和を祈り、和楽を祈り


ある時(縁)は、
欲望にまかせて、快楽の度を越して命を苦しめ


ある時(縁)は、
争いを好み、外面は礼節を装い
内には人を妬みて引きずり落とそうとする歪んだ命


ある時(縁)は、
苦しむ人々のために、自らの身命を惜しまずに使い


ある時(縁)は、
一時の喜び・楽しみに生きて


ある時(縁)は、
つよき者には媚び、よわき者をば脅し


ある時(縁)は、



これらの命は 全て自身に具わる命
これらの命こそ自身の命

2011/07/02 (Sat)

[49] 青い月
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伝言板
魔法の国の伝言板

書き込むと
返事をくれた
青い月

楽しい日々は
流れゆく


夢のひととき
いつまでも

心に光り
月を見るたび










2011/06/24 (Fri)

[48] 一つ
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みんな
それぞれに
使命があって

その人だけにしかない
使命があって

みんな
それぞれに
始めも終わりもない
この一瞬に
命を使っている


そして
この一瞬は
いつも
永遠で
全てと
一つなんだ

2011/05/08 (Sun)

[47] ムゲン
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いつかは誰にでも
確実に間違いなく
平等に終わりの日がくる

どこの誰にでも
隠せない真実の
無差別な初まりの日がある


(なにもなくならない)
(なにもふえたりしない)

_____________

自動車事故で亡くなる人が零になりますように。
人を殺すひと、ひとに殺される人が零になりますように。
災害で亡くなる人が零になりますように。
いじめる子、いじめられる子が零になりますように。
苦しんでる人、自殺する人、、が零になりますように。

__________________


「生命(せいめい)についての一考察」
   
  生きていた人が「死」に、肉体が焼かれ骨になり、
  灰になる部分は灰になり、水分は蒸発して大気に溶け、
  空洞は空間となり、呼吸は風となり、心は・・・。

              (何も無くならない)

  元々溶けこんでいた(生)が白と赤の(生)と交じり愛、
  一つの「生」として顕れる。元々・・・。

              (何も増えたりしない)
_____________________________


人口が1000億になっても、
人口が0になても、

生命は、無くならないし、増えたりしない。

_____________________________



愛し合って喜び合って幸せである人が、
いつまでも無限でいられるように。

平和を無限に出来るように。













_

  

2011/01/29 (Sat)

[46] 因と果の連鎖と、「因果」
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無数の「因」  生・死
無数の「果」  死・生
無数の「法則」 生死流転

一つの命が、無数の命に「縁」し、
無数の「因」と「果」の連鎖を為してゆく。

 喜びの因と果   
 悲しみの因と果
 怒りの因と果
 ・・・。


「       」

「生命」は「一」
「因果」は「一」

「久遠(くおん)の生命(いのち)」は「一」









2010/12/25 (Sat)

[45] 赤い土
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醜く歪んだ二つの鏡
向かい合わせになって
映し合う 憎悪
怯えた空洞が狂気の弾となり
自らの魂を破壊する

母の流す涙は血となって
逝去した子供達のいのちと混じり合う
そして 赤く
赤く土に染みこみ
染みこみ 染み込み 
沈殿してゆく


血の涙で赤く染まった土は
片方の歪んだ鏡に
黄金の土として映っていた

2010/11/28 (Sun)

[44] 波形
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感情の凹凸(おうとつ)は、
縁に因って様々。

 浜辺の形
 潮流の向き
 海温の高低
 器の大きさ。

          
          欲の渦潮
          巻き込みむ性(さが)の
          海流体
          ゆるりと確かに作用して
          うみ底深くに引き込む力
          四天の因縁
          果報のすがた。


是(かく)の如く
普遍の営み。

全の是(これ)と
各々の是は等しく。


          
         海より出で
         それは、海であるけれど「波」と名付ける
          
         生命(いのち)より出で
         それは、生命であるけれど「命」と名付ける
          
         生命(いのち)より出で
         それは、生命であるけれど「人」と名付ける。


   
   慈しみの漣(さざなみ)
   静か和やかの性の
   柔らかな身体
   心暖かく溶かす作用
   確かなる結合の力
   常寂の因縁
   果報のひろがり。
   
   





2010/10/24 (Sun)

[43] 森羅万象と一かけら(試作)
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一は唯一の一であって、
一番二番 って比べる一じゃないんだ。

森羅万象は、この一なんだ。



       夕暮れの秋の風

         華やかな春をなつかしみ

         情熱の夏をまぶしそうにして

         透徹した冬へと挑みゆく



今、出来ること
今、出来ないこと

今、したいこと
今、したくないこと

今、分かること
今、分からないこと



   今、ふと思ったこと、

 「使われていない脳細胞を全部使ったらどうなるんだろう?」





  「・・ひょっとしたら、みんなと・・つながるのかな・・」

ちょっと恐いけど、、そうなる「時」は、

きっと、、みんなにとっても「今」であって、


世界は今、唯一の「今」でつながってて。


     追伸;一人の脳細胞を全部使わなくても、
        みんなの脳細胞のほんのちょっとを
        合わせれば、スゴいのかも・・。
        (もちろん、「心」を っていうことだけど)


   

2011/07/30 (Sat)

[42] カたコと
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「の」と「は」が、いれかわってたり、

(ぎもんふ)が、さかさまだったり、

意味ふめいの{どうし}だったり、


 返答に窮して、「うっ」ってなって、

 苦し紛れに、「うんうん、そうだね」って、 、



うれしそうな「かタこト」キミのきらきらの瞳、

ことばは、キミのじゆうの命。


2010/10/15 (Fri)
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