詩人:麦 | [投票][編集] |
西の外れの黴臭い奥の部屋
古ぼけた一つの箪笥(たんす)
二段目の引き出し
古くなった着物の下の箱の中
婆ちゃんの形見の手鏡
楡の木の赤銅色の縁
透き通った銀の鏡
満月の夜
月明かりの下
鏡を月が映るように向ける
月の光が部屋の中を
薄ぼんやりと明るく照らす
向こう側に居る自分は
外の世界に揉みくちゃにされ
ボロ雑巾の様に草臥(くたび)れていた
投げ出したい 遣り切れない
逃げ出したい 行き場がない
そんな時
ここに来て
月明かりの中に浸っている
月の明かりは
向こうに居ると思っていた自分を
こっちに引き戻してくれて
優しく癒してくれる
鏡を覗くと月の姿は
いつも優しかった婆ちゃんの笑顔になる
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ある時(縁)は、
灼熱の恨み檻の中・怒りの血の河に溺れ・絶望の剣山を這いずりまわり・・
身も心も絶え絶えに、何一つ希望もなく・・
ある時(縁・縁)は、
この世の無常に悲しみを感じ、真理の探究に努力し、
学術・芸術に勤(いそ)しみ世を益さんと生き
ある時(縁)は、
人として人を愛し人の道を歩みゆき、
平和を祈り、和楽を祈り
ある時(縁)は、
欲望にまかせて、快楽の度を越して命を苦しめ
ある時(縁)は、
争いを好み、外面は礼節を装い
内には人を妬みて引きずり落とそうとする歪んだ命
ある時(縁)は、
苦しむ人々のために、自らの身命を惜しまずに使い
ある時(縁)は、
一時の喜び・楽しみに生きて
ある時(縁)は、
つよき者には媚び、よわき者をば脅し
ある時(縁)は、
これらの命は 全て自身に具わる命
これらの命こそ自身の命
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みんな
それぞれに
使命があって
その人だけにしかない
使命があって
みんな
それぞれに
始めも終わりもない
この一瞬に
命を使っている
そして
この一瞬は
いつも
永遠で
全てと
一つなんだ
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いつかは誰にでも
確実に間違いなく
平等に終わりの日がくる
どこの誰にでも
隠せない真実の
無差別な初まりの日がある
(なにもなくならない)
(なにもふえたりしない)
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自動車事故で亡くなる人が零になりますように。
人を殺すひと、ひとに殺される人が零になりますように。
災害で亡くなる人が零になりますように。
いじめる子、いじめられる子が零になりますように。
苦しんでる人、自殺する人、、が零になりますように。
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「生命(せいめい)についての一考察」
生きていた人が「死」に、肉体が焼かれ骨になり、
灰になる部分は灰になり、水分は蒸発して大気に溶け、
空洞は空間となり、呼吸は風となり、心は・・・。
(何も無くならない)
元々溶けこんでいた(生)が白と赤の(生)と交じり愛、
一つの「生」として顕れる。元々・・・。
(何も増えたりしない)
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人口が1000億になっても、
人口が0になても、
生命は、無くならないし、増えたりしない。
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愛し合って喜び合って幸せである人が、
いつまでも無限でいられるように。
平和を無限に出来るように。
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詩人:麦 | [投票][編集] |
無数の「因」 生・死
無数の「果」 死・生
無数の「法則」 生死流転
一つの命が、無数の命に「縁」し、
無数の「因」と「果」の連鎖を為してゆく。
喜びの因と果
悲しみの因と果
怒りの因と果
・・・。
「 」
「生命」は「一」
「因果」は「一」
「久遠(くおん)の生命(いのち)」は「一」
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醜く歪んだ二つの鏡
向かい合わせになって
映し合う 憎悪
怯えた空洞が狂気の弾となり
自らの魂を破壊する
母の流す涙は血となって
逝去した子供達のいのちと混じり合う
そして 赤く
赤く土に染みこみ
染みこみ 染み込み
沈殿してゆく
血の涙で赤く染まった土は
片方の歪んだ鏡に
黄金の土として映っていた
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感情の凹凸(おうとつ)は、
縁に因って様々。
浜辺の形
潮流の向き
海温の高低
器の大きさ。
欲の渦潮
巻き込みむ性(さが)の
海流体
ゆるりと確かに作用して
うみ底深くに引き込む力
四天の因縁
果報のすがた。
是(かく)の如く
普遍の営み。
全の是(これ)と
各々の是は等しく。
海より出で
それは、海であるけれど「波」と名付ける
生命(いのち)より出で
それは、生命であるけれど「命」と名付ける
生命(いのち)より出で
それは、生命であるけれど「人」と名付ける。
慈しみの漣(さざなみ)
静か和やかの性の
柔らかな身体
心暖かく溶かす作用
確かなる結合の力
常寂の因縁
果報のひろがり。
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一は唯一の一であって、
一番二番 って比べる一じゃないんだ。
森羅万象は、この一なんだ。
夕暮れの秋の風
華やかな春をなつかしみ
情熱の夏をまぶしそうにして
透徹した冬へと挑みゆく
今、出来ること
今、出来ないこと
今、したいこと
今、したくないこと
今、分かること
今、分からないこと
今、ふと思ったこと、
「使われていない脳細胞を全部使ったらどうなるんだろう?」
「・・ひょっとしたら、みんなと・・つながるのかな・・」
ちょっと恐いけど、、そうなる「時」は、
きっと、、みんなにとっても「今」であって、
世界は今、唯一の「今」でつながってて。
追伸;一人の脳細胞を全部使わなくても、
みんなの脳細胞のほんのちょっとを
合わせれば、スゴいのかも・・。
(もちろん、「心」を っていうことだけど)
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「の」と「は」が、いれかわってたり、
(ぎもんふ)が、さかさまだったり、
意味ふめいの{どうし}だったり、
返答に窮して、「うっ」ってなって、
苦し紛れに、「うんうん、そうだね」って、 、
うれしそうな「かタこト」キミのきらきらの瞳、
ことばは、キミのじゆうの命。