お散歩する時
いつも持ち歩く
ポッケの中に240円

空を見ながら繋ぐ手
真っ暗な夜なんてない
見上げると街灯

濁った町で
濁った空で
君と僕は生きているね

そろそろ寒くなってきた

あったかい飲み物
二つ買うんだ
240円
二人でベンチに座りながら
空を見上げる
月が遠くなってくね

君は何一つ濁りのない目
僕は君を抱きしめる

ここにいるよ
あなたが叫ぶ

ここにいるよ
僕が叫ぶ

そうやって
二人の居場所を
確かめ合って
生きているんだね

あなたの胸の中で
眠りたい
起きたらそこに貴女がいて
どーしたの?
と頭をなでてくれる

いつだって
貴女は僕より上で寝てくれる
僕はそっと胸に頭を近づける

貴女の温もりが
僕の居場所です

ぼーっとしてた
僕を見て笑う大人
不思議そうに見る子供

ただぼーっと
ベンチに座っている僕は
16年という短い人生の中で
ぼーっと
ぼーっと
座ってた

町が汚い
人が汚い
嘲笑う大人

何も考えないで
座ってると見える
何か
なんでここにいるんだろ?

バイトの休憩時間おわっちゃった

16年という短い人生は
まだ全てを理解できなかった

目を閉じて
考えた
僕の居場所

目を開いたら
わかった
僕の家だった

ここが僕の
居場所だったんだ
育ててくれた親に
ありがとう

着飾るな
かっこつけるな
かわいがるな
ちがうんだよ

自分をあげて見せるな
ただ素直に
「傍に居てくれてありがとう」
って言え

これが
なんだか
言えないんだよな...

泣いている君がいた
抱きしめる

もっとないた
愛してると言う

もっともっとないた
強く抱きしめる

笑った
頭を撫でる

恥ずかしそうに僕を精一杯だきしめた
結婚しような?

また君は泣いた
ただただ抱きしめる

歩くな
止まれ

止まるな
歩け

人は言う
人は言う

何を信じればいい
何に従えばいい

闇に答えても
闇は答えてくれない

二人の誓いが
あるからこそ
僕達は付き合って
いられるんじゃないかな?

今僕が
君を手放す理由なんてない
そう、きっと永遠に

出来ちゃったみたい

涙が出て来る
不安?喜び?悲しみ?恐怖?

まだ誰にも
言えない

俺まだ16歳だよ?
お前を支える事出来るかな

怖いよ
お前には悪いけど
怖い

ねぇ...
産んで欲しいよ
でも怖い
落ち着かない
命が生まれるって
怖い
もう俺も親父か