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たかが何万の欲望を
時代の声って叫んで
それが正義だって
画面の向こうでは腐敗したメロディが流れてる
嘘だらけの世界に慣れたって
泣いているのは何故?
祈った風な顏して
作り上げた虚像の希望を目指すって
電波塔のてっぺんから今日も悲しみが降り注いでいるよ
無関心を全身に巻き付けて
泣いているのは何故?
教え込まれた現実なんて
実の所全然違って
歴史にしがみついたって
何も無いだろう?
世界平和を問われて
地球儀を割った
確固な信念は容易く揺れて
揺れて
揺れて
世情の流れに任せて
分かったふりをしながら
色は褪せていくよ
嘘で嘘を固めながら誰かを傷付けても笑っていたいんだ
名を刺して自分だと知って
泣いているのは何故?
もう見えないあなたに明日を送るから
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この世界が嘘だとしてもしょうがないって
君は言う
そして僕は嘘が本当になるようにと
笑ってみたのだ
いくつかの朝と夜を繰り返し
世界は今日も変わりはなくて
目を刺す光
乱反射して
鮮やかなプリズム
僕らを透かしてる
突然の淡色の風に吹かれながら
何をするでもなく僕は今
頭の中を旅してる
澄んだ水
騒やかな音
華麗にステップ
僕らは泣いている
降り注ぐ悲しみが今日も真実を覆ってる
だから僕は嘘が本当になるようにと
笑ってみたのだ
現実は
覚めない夢のようだね
この世界が嘘だとしてもしょうがないって
君は言う
そして僕は嘘が本当になるようにと
笑ってみたのだ
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ノイズ混じりの記憶
まるで終りかけのフィルムみたい
幾つかの夜をやり過ごして
朝を待った
掴めない色彩に
伸ばした腕は我が身を守るだけ
幾つか拾い上げて
幾つも無くした
風に舞い上がる
感情を追いかけて
雨に合わせて
離れてった
遠くで色を変えた
不確かな明日に
希望を重ねた
熱を持たない喜びに
まるで意味も無く群がって
幾つかの夜をやり過ごし
朝を待った
幾つかの星を数えて
幾つかの悲しみを塗り変えて
幾つかの想像で描いて
いつの間にか顏も忘れた
ノイズ混じりの記憶
まるで終りかけのフィルムみたい
幾つかの夜をやり過ごして
きっと世界はこんな風に
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百年先を描いた風景はあっという間に色を変えて
夢のような日常へ還った
夕陽の射す丘の上
夏に咲いた花は死んだ
そして今日も終らなかった世界の中
私は種子に還った生を吸い込んで
人差し指で描いた円を
流れる感情に乗せて
目を閉じた
およそ百年間の創造はあっという間に速度を増して
永遠を口一杯に頬張った
夕陽の射す幸福の海
眠らない魚は泣いた
そして今日も終らなかった世界の中
私は浮かび上がる悲しみを吸って
人差し指で描いた文字を
流れる感情に乗せて
目を閉じた
気が付けば
朱の色は揺れて溶けていって
振り向けば
静寂が木々を揺らす
歩き出せば
種子に還った生が
風に浚われて
まだ見ぬ場所へ
そして今日も終らなかった世界の中
私は精一杯の呼吸をするのだろう
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陽が落ちて
感情が浮遊
夕焼け風景の中
風に浚われて
僕は空から世界を見ている
軽はずみな創造で
作り上げた数々の空虚は
予想以上に速さを増して
美しく崩れていったんだ
緑色の雨が騒やかに流していくのを見ていたんだ
たかが数文字の裏側を探して
影踏み遊び
暗闇に存在を薄めて
曖昧に浮かんだ景色の色は
いつの間にか忘れた
陽が落ちて
感情が浮遊
夕焼け風景の中
風に浚われて
僕は空から世界を見ている
独りで
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自由を求めすぎて
初めから自由だという事を忘れて
悲しい程満ち足りた
この空虚を
この世界を
地球儀に例えて
割ってみた
そんな悪あがきでは割り切れない
と誰かが言ったこの世界も
科学で解明したつもりで得意顔
実の所
全ては何故?でしかなくて
夢のような未来像を語っても
現在すら分からないから
僕はまた今日を生き抜いて行って
その内死んでいくだろう
ただ生きる本能が消えるまでは
花が綺麗だとか
空が悲しいとか
宇宙から見た地球で泣いたりとか
そういうのを愛していたいんだ
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それは確かにあった
揺れながら溶けて落ちる陽
広がる色彩に混ざっていって
緩やかな重圧の中で
僕は緑色のそれを見たのだ
そう
それは確かにあった
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希望通りの未来を並べたって
きっと忘れて通り過ぎてて
突き刺さったワンフレーズが
風に揺れて笑ってた
生み落とす感情は
その内熱を失いそうな気がして
意味もなく生き抜いてって
理由だけ残って
放り投げたこの言葉がアスファルトに着陸した時に
いくつか手にして
ほとんど失くして
失くしたものだけ
綺麗に飾って
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映し出す影の裏側を描こうとした
僕は気づいていたんだ
目の前の映像を見て
意味もなく笑っていたんだ
緑色の雨音は世界を包んで
風は太陽を揺らして
揺れながら落ちる日
夜が沈黙の自由を纏ってやって来て
小さな窓が朝を連れて来るんだよ
時々この世界もフィクションかもしれないって思うんだ
誰もが笑うけど
演じてないと不安を隠せないって
泣いていたんだ
使い捨てフィルムが焼き付けた
鮮やかな空想は
まるで覚めない夢のようさ
そんな風景が
何処までも続いていきそうだから
いつか遠くに放り投げたはずの感情が
響くよ