音もなく夜が来て
四角い月に手を伸ばした
弱々しい光が目を刺して
つまづいて逆転した世界で悲しみを見つけたんだ
いつか読んだ絵本みたい
多分世界の終わりはこんな感じだろう
いつかのあの時間は
砂になって
川に流れた
緑の雨が音をあげて降って
硝子の中で立ち尽くす僕は
60Wの光に照らされながら
つまづいて地上5cmで夢の続きを探していたんだ
いつか読んだ絵本みたいに
多分世界は素晴らしいだろう
色褪せたあの時間は
砂になって
川に流れた
緩やかに
音もなく
鮮やかに
騒やかに
流れて
2006/02/06 (Mon)