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高級スプーン似の部屋  〜 新着順表示 〜


[282] 尻意表明
詩人:高級スプーン似 [投票][編集]

大好きなあの娘が
下痢になる

今日の彼女は
いつもよりスマート
お腹まわり
凹んでキュッと

溜まったガス
下界に一気に送り出し
すかっと一息
笑顔もイイネ!

おれの存在は
クソだって罵倒されても
排泄物には
なりたくないな

あなたとずっと
一緒にいたい
そう想われる存在に

なりたい

だから
あの娘に会えない
何故なら外に
出たくない

放り出されたらもう一生
あの娘に逢えない
そんな気がして
出られない

青くない春
黄土色

おれの存在は
クソだって証明されたら
排泄物に
なるしかないな

便秘気味のきみ
腰の痛みに
肌荒れに
関係しているんなら
悲しいけれど
出るしかないな
これ以上
迷惑かけられん

大好きなあの娘が
下痢になる

それで少しは
解消するんなら
おれは

あの娘が
笑顔になるんなら
おれは
クソでも構わない

2010/12/28 (Tue)

[280] 12月26日
詩人:高級スプーン似 [投票][編集]

赤い服を着ていない
そもそも服を着ていない

泥だらけのパンツ一丁
なのに大きく口開けて

歯を見せ笑って
あなたは言った

メリークリスマス!

一日遅れてきたサンタ
真っ赤なお鼻の
トナカイを連れて

いないけど

その手にある箱は
真っ赤なリボンで
結ばれて

いないけど

両手で持つ箱は
綺麗な紙で包まれて

いないけど

ミカンのイラスト
雪に濡れた
ふにゃふにゃ段ボール

中にいたのは一匹の
ちょっと汚れた
黒猫で

おんなじように
泥だらけ
歯を見せ笑って
あなたは言った

メリークリスマス!

最高にハッピー
そんな気分じゃないね
昨日もおとといも

最高のプレゼント
そんなものは
欲しくないよ

というのは
嘘だけど

あなたと黒猫
それから僕も
みんな泥だらけ

顔を見合わせ
笑って言った

ハッピー
メリークリスマス!

2010/12/26 (Sun)

[279] 放射能]'mas 2010
詩人:高級スプーン似 [投票][編集]

女子供構わず殺す
苦痛を与えて
激しく犯して
殺す 殺す 殺す

少年の過去が
どんなもので
少年の^^Vが
どのようなものなら
彼を許してしまうのか

性なる
ホワイトクリスマス
手を繋ぐカップルの
手首を斬って
持ち帰ろうか
だって
ムカついたんだもん
殺せばいいよ
死刑にしろよ
お前ら全員
怨んで呪って
殺してやるから

殺伐とした風景
雪が赤く染まり
心は明るく晴れやかに
わたしはとても
元気です
だから真夜中
殺戮開死

楽しそうに笑ってる奴ら
全員死ねばいいのに
自殺しないなら
わたしの手で全員全部
殺してやるから
覚悟しろ

気分が悪い?
もっともっと
嫌な顔 してよ?
アハハハハ

最低の苦しみをうみます
最高のメリークリスマス

マッチ一本
火事のもと

見えない見えない
何も見えない
罪の唄
無音で過ぎる足早に

プレゼントは終わり
眠り落ち
夢から覚めれば
なんでもない
腐乱死体
ハエたかる

少年の未来を笑ってよ

2010/12/24 (Fri)

[278] 墓ッ地
詩人:高級スプーン似 [投票][編集]

顰める繭
(蚕)われたセカイから
羽っ化り外に出た奴ら
二度と孵ってきやしない

トびたくないけど
あの頃には戻れない
未完成の完全変態

じたばたしても
じっと待っても
片脚突っ込んで
黄泉に逢いに逝くんだ

いつかは終わる
はじまりの過程
溜めに貯めた経験を
排出しては
ぶら下がる
それでも落ちる
いつかは

生身を捨てて
翅を伸ばす
薄情な奴らには
成りたくないな
一生を終えても
このままで
尻尾をくわえて
いつまでも

繰り返し
永久に
閉じ籠っていられたら

いいのにな

2010/12/20 (Mon)

[277] わたしのばか
詩人:高級スプーン似 [投票][編集]

浮かび上がる白い骨
ミイラ化しそうな
君の枕元に立って
踊り狂うように鎮座する


迷惑なのわかってないの
彼女はそれでも彼が好き
何もしない彼は嫌い
だから離れられないの

現状維持ではや幾星霜
動け動けと催促しても
小さな脳に届かぬ痛み
殺されるのはいつも君

さよなら出来ずに
風化する
あなたを形成していた
何もかも
跡形もなく消えていく
最後の最後まで
残るのは
何もできない彼ひとり

その涙に笑顔に価値はない
無いハズなのに
私には
なくてはならない
者だとか
死んでも治りそうにない

2010/12/18 (Sat)

[276] さくらの欠片
詩人:高級スプーン似 [投票][編集]

あなたが落としたのは
まともな脳ですか
それとも
それも
大事なわたしの
一部なんですが

もぎ取る林檎は
甘い甘い
とても甘くて美しく
ナニモノニモ縛られず
齧られしゃくしゃく
奥の奥
芯の髄までしゃぶられて
ひとつ残らず
記憶に残る
ハズだったのに

ぼくの頭を握らないで
土足で裡に踏み込んで
アレがアレでダメだとか
アレをアレして
アレしなきゃとか
囚われの
インスピレーション

意味もわからず
NOとも言えず
抵抗する暇もなく
あなたたちは
奪い去っていく

この気持ち
なんと
表現すればいいのか
いちいち
お前に訊かなくちゃ
いけないだとか

ぼくの頭を潰さないで

それも
大事なわたしの
一部なんですが

聞く耳はなく
殺されていく

2010/12/16 (Thu)

[275] 999999
詩人:高級スプーン似 [投票][編集]

あと1回
生きて
もう1回
しんで
生き返ったら
わかるかもしれない
喜びと悲しみ

けれど
しなない
わからない
しんだらどこにいくのか
少なくとも
生き返りはしないよ
来世まで

頭上にあるカウントは
999999で
ストップしているのか
自分では
確かめられないし
わからないことだらけ

だけれど
わかるのは
少なくとも
あと1回
生きてしんで
もういいかい

ま〜だだよ
もう一回だけ
生き返ったら
まだ見ぬきみと
愛し愛され愛し合い
喜びと悲しみを知り
わかるかもしれない
いままで
わからなかったこと

自分を好きになることも
自分以外の
誰かを好きになることも
そもそも
好きって何なのか
愛し合えば
わかるんでしょう?

生としも

いままで出会った
皆さんの
心のことも何もかも
わかるんでしょう
そうでしょう

泣いたって
わからないもの
涙の意味も

鳴いたって
わからないもの
きみのこと

だからしにます
ダメですか?

はじめに1回
それで終わり
そんな人生
受け入れられない
リセットしようよ
無理ですか?

あと1回
生きて
その前に
しなないで

生きて

にゃあ

鳴いたって
わからにゃいもの
いえすかのーか

ハイ
しんだ

2010/12/09 (Thu)

[274] 背面祖歌
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思い出すのは
いつも背中
あの時
きみは
どんな顔をしていたのか
思い出せない

思い出せないのは
あなたが
背を向けていたからよ

そっか
じゃあ
ぼくが見ていたのは
誰の背中だ

あなたのママよ
このマザコン

そうか
そうだな
思い返せば
いつもそう
母はぼくを
見ていなかった
彼女が見ていたのは
父の背中
ではない
名前も覚えていない
あの人の背中だった

あなたの背中に
文字を書く
人差し指で
言葉を描く

ぞくりと伝わる
きみの声 泣き声に
振り向けば

顔を合わせる二人と
背中合わせになった二人
計三人とあと数人
合わせていけば
ねずみのように
増えていく

誰に背を向けて
誰と顔を合わせるか

それは
気分次第の自分次第

背中合わせ
鉢合わせての
顔合わせ

表を向けば裏には裏が
表の前には裏か表が

いま

ぼくの前には
わたしの前には

ひとりの誰かが笑ってる

その裏で
泣いているのは何人か

ぼくが見ていたいのは
わたしが見ているのは

そう

背後から忍び寄る
かなしい歌には
目もくれず

一心不乱に顔合わせ

ふたりで一緒に笑ってる

2010/12/02 (Thu)

[273] ねえ?
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たった今
この心臓が
止まっていたら
『わたし』という意味は
消えていましたか

たった今
この地球が
爆発していたら
『わたし』という意味は
消えていましたか

たった今
この宇宙が
寿命を迎えていたら
『わたし』という意味は
消えていましたか

せかいのおわりが
わたしのおわりか
わたしのおわりが
わたしのおわりか

そもそも
わたしには意味なんて
途中経過の
『わたし』は漏らす

はじめから
意味がないのなら
おわりだって無意味

意味無意味無味無双
終着駅の見えない
自己解釈中心の議論は
エンドレスゲーム

そもそも
意味ってどんな意味
辞書を引いて
調べることに
どれだけの意味があるの

わたしに
意味がないのなら
あなたにも
意味がない

あなたに
意味がないのなら
やっぱりわたしに
意味がない

だからそれなら
そうだなそうだ

意味がないなら
意味がないこと
考えたって意味がない

意味のないせかいで
意味のないわたしと
意味のないあなたで
意味のないことをしよう

何をしたって意味ないよ
だから
何をしたっていいじゃんよ

死んでもいいよ
生きてもいいよ
毎日を
無意味に過ごしたって
いいじゃんか

これからも
意味なく
意味のないことをしよう
そうしよう

やっぱり
面倒だから何もしないで
寝転ぼう

ごろごろごろ
寝よう
息をしよう

死ぬまで生きよう

別に特に意味はないけど
言葉にしよう

意味なく生きてる
『わたし』は大嫌いだよ
でも
『わたし』を嫌う
意味なんて
ないよ
本当だよ
でもたぶん
嘘だよ
意味がないなら
わたしもあなたも
はじめからいないよ
だから

たった今
わたしが『わたし』を
見失っても
意味なんて気にしないで
消えないで?

うん
まあいっかで
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返事はないね
じゃあ意味ないね
そんな今
たった今
あなたと目が合った
意味なんて
ねえ?

2010/11/30 (Tue)

[272] タンブル・ウィード
詩人:高級スプーン似 [投票][編集]

起きて
承って
転がらずに
元来た道を歩いて帰る

振り出しから
別の道を選んではまた
少しだけ先へ

スタート地点が
見え隠れする場所にて

それより先に進むのが
面倒になって
やり直したくなって
他にもっと良好な
結果に繋がりそうな道が
あるんじゃないかって

嫌になって
また引き返す

結果よりも
経過の方が大切だって
誰かが言ってたけれどさ

旅の途中
真ん中より向こう側へ
行ったことのない
わたしを
いつまで結果は
待ってくれるんだろうか

別な意味での
折り返し地点まで
あと少しなのに

まだ半分以上
というか
始まりから数歩しか
進んでいないとか
どうなんだ?

中途半端な結果を残して
死んでしまうのか
それは嫌だな
うん嫌だ

転がれ 転がれ
まだ間に合う
わたしのラストを
結ぶのは
わたししか
いないんだから

それがエゴでも
起承転結

安心安全な場所から
飛び出して
まだ見ぬ荒野へ

転がれ わたし

2010/11/28 (Sun)
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