詩人:高級スプーン似 | [投票][編集] |
まわりくどく
うたっても
きみは
まゆをひそめるだけ
きてれつな
ことばをはいたり
いみふめいなこうどうを
かさねるぼくが
なにをしたって
ひとつもつたわらない
けど
ふしぎなことに
きみはぼくがすき
ふくのしゅみも
すきなおんがくも
みたいてれびのばんぐみも
たべもののこのみも
わらうばめんも
なくところも
ぜんぜんちがう
のに
ふしぎなことに
ぼくはきみがすき
つたわっているか
ふあんになって
そのふあんが
つたわって
きみをしんぱいさせる
それから
ぼくはわらって
わけのわからないことを
くちばしる
わけわかんないと
きみはいった
けど
ふしぎなことに
きみはぼくがすき
ふしぎなことに
ぼくはきみがすき
ふしぎなことに
ふたりはしあわせ
いつまでもいつまでも
めでたしめでたしと
ぼくはいった
そんなさきのことは
わかんないと
きみはいった
けど
ふしぎなことに
これからも
うまくやっていけるような
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疑問符で終わる
本ばかり読んで
悩みを解決
した気になってる
鏡に映る右足
扉を開いて
くれないかな
真夜中のゴミ出し
流れる車の光の先に
白く淡く輝く
ウサギがいた
追いかけたらよかった
後戻りをしても
そこにはいない
空を見上げて
「帰ってしまった」と
嘆くんだ
逃げ場のない現実から
それでも逃げるには
運と勇気とタイミングが
必要みたい
いまさら気付いた
弱虫ライオン
自分より弱い者を
叩いて潰して
自分と共に
殺してしまった
銀河を走る
夜汽車の中で
目を覚まし
架空の世界をプレゼント
される予定だったのに
空想は実現せずに
朦朧に
着地点のない
宙空をさまよう
けれども
月には全然
届かない
あーあ
親愛なるマザー
今宵も窓を
叩いてくれませんね
いつになったら
叶うのか
出口は数あれど
望みからは
果てしなく程遠く
おぞましい唄に
意味はなく
カワイイ唄さえ
歌えない
小さな反響にも
怯えて暮らす
能のない人間ですから
はて?
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溺れているのではなく
自ら進んで
目的そっちのけで
ここからどこかへ
離れていく
置いてけぼりを
くらった現状は
納得いかない気持ちを
奥の方に
押し込んで
再び平和を
取り戻そうとする
肝心なものは
流れてしまって
もう見えない
それを
どれだけ
繰り返しただろう
誰もが
流れてしまって
振り返っても
もう見えない
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水曜の夜に
ゴミを捨てにいくよりも
大切なことは
山ほどある
水曜の夜に
ゴミを捨てにいくのを
忘れたからと言って
大して困ることはない
水曜の夜に
大切なものを捨てにいく
水曜の夜じゃなくても
木曜でも火曜でも
別に構わない
大切なものを
捨てにいくのを忘れた
山ほどあった大切を
すべて忘れてしまっても
別に構わない
そんな風に思った僕は
臭いだけのゴミ野郎
水曜の夜に
僕を捨てにいく
僕より大切なことは
山ほどあるが
僕がゴミなら
捨ててしまえ
僕のことを
忘れてしまっても
別に構わない
そんな風に思えたら
どんなに楽だろう
本当の苦しみを
知らないから
そんな風に言えるんだ
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明日も明後日も
四月一日なら
もう少し正直に
今日を生きていた
昨日も一昨日も
四月一日なら
もう少し楽に
今日を生きていた
それも嘘になって
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言葉を交わさず
唇を交わす
いつか失って
寂しい口元
煙草をふかす
得ようとするもの
空に交わり
消えていく
今はもう
はるか昔のような
最近
大丈夫かよって
誰に言う
無理をしながら
笑ってる
大丈夫だよって
笑ってる
あなたの泣き顔
離れてしまって
ここにはもう
次に好きになる人に
大好きな人がいたこと
話さないのは嘘だろう
面影壊して何になる
心から
あなたを消してまで
誰を好きになればいい
空を掴んでは
離すの繰り返し
何度も聴いた
サビの部分
何度も過ごした
毎日が抜け
片隅に
残っていたのは
泣き顔ばかり
交わした言葉
交わした唇
得ようとしたもの
空に交わり
消えていった
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親より先に死ぬな
とか
友達や恋人のことを考えろ
とか
あなたを大切に
思ってくれる人もいる
とか
言われると余計に
自分を嫌って
拒みたくなる日もある
構ってほしい
のか
そっとしておいてほしい
のか
自分でもわからない
少し寂しい夜がある
すごく寂しい夜もある
浮かんでは消える記憶
何も浮かばない今
考えられない明日
そうしてずっと
ずっと続く夜もある
もう何も言わないで
何も言わずに側にいて
少しくらい何か言って
自分でもわからない
自分を嫌って
拒みたくなる日もある
聞く耳を持たず
口を利かない
効かない薬を飲んで
聴き過ぎた曲を
また聴いて
切って
勝手なのはわかってる
わかってないから
勝手なのも
そんな私もここにあるよ
そんな私もここにいるよ
ひとりになると考える
考えられない夜もある
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先生に指を突っ込まれ
それでも僕は
トイレに行かない
そこまでの決意があれば
僕だって
生きていけるに違いない
先生の前で股を開く
それでも僕は
トイレに行かない
そこまでの決意があれば
僕だって
悩む前に踏み出せた
しようもないな
しようがないな
しようしようと口ばかり
用もないのに
トイレに行って
用をチロチロ
足して終わり
ほんの少しの恍惚を
達成感とカン違い
終わってない
まだ
始まってもない
早くやれよ
夢の続き
おしりの穴から
こんにちワーク
先生に指を突っ込まれ
それでも僕は
トイレに行かない
そこまでの決意があれば
僕だって
理由を棄ててでも
やってやるのに
のにのにのに
そんな大した
決意じゃないじゃん
あともう少し
やりたかっただけ
そんなものが
僕には無いだけ
詩人:高級スプーン似 | [投票][編集] |
直接、本人に何かを言ったりはしません。
けれど、誰かに言いたいんでしょう。
問題はたぶん解決しません。
間接的に本人に影響を与えるとか、まずあり得ません。
けれど、書きたくなるんです。
誰かに聞いてほしいんです。
誰にも聞かれなくても、それでも書きたいんです。
直接、本人に何かを言ったりはしません。
間接的に本人に影響を与えるとか、まずあり得ません。
けれど、
ラブ&ピース
あなた方とは無関係のところで発生している、僕の気持ちを書いてみた所で、問題はたぶん解決しません。
意味とか探っても無駄です。
何もありません。
何か見つけたのなら、それは最初からあなたのものだったんだと思います。
ちょっとすっきりしたい、それだけ。
書いてもすっきりしないのが難点ですが。
あれこれ言ってすみません。
心にもない気持ちは、ならどこから発生しているのか、分かった所で問題はたぶん解決しません。
けれど、
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信じられない
かもしれないが
私は
幽霊を見たことがない
これ以上ない真夜中
頭の中が真っ白な状態
それが本当の私
なんだとしたら
私を受け入れるなんて
無理
余裕があってこその人
猶予があってこその私
愚図愚図と
ひたすら愚図愚図と
他のすべてを後回しにして
こんな文章を書いている
それこそが私だろう
違うのか
不慮のハッピーエンド
あと少しの希望
やわらかな弁解
せせら笑う絶望
贅沢な憂鬱
曖昧にして
ぼかしたそれらは
キタナイキレイゴト
陳腐で気持ち悪い
言い回し
ただ、ありふれていく私
おまけにまだ笑ってる