詩人:高級スプーン似 | [投票][編集] |
広がる死体に
目を奪われて
肝心の魂
見えていない
きこえてくる
亡き声
死人か
詩人か
哲学者か
有名か
無名か
地名だろうか
わからない
唱えるような
すすり泣き
きこえてくるけど
悲しむのはよせ
記念日だろう?
ケーキを買おう
俺は知らないが
記念日なんだろう?
生き返らない
帰らない
やまない涙
いつまでも
いつまでも?
涙を流す目
戻ってこない
ニュースでは
年齢ばかり
気にしている
老いて逝く
置いていく
去っていく
明後日行く
「バカか、お前は」
ケーキを食べて
怒られる
魂の行方
わからない
存在自体が
むかしばなし
昔の話
きこえてくるけど
赤い紙は赤い
それだけの印象
のしかかる重さ
俺は知らない
ケーキを食べて
怒られる
死者への冒涜
その場の損得しかなく
仕方なく
生きている
忘れていく
知らずに逝く
ラグナロク
その後も続く
俺は行く
どこに行く
本屋に行く
関心は薄く
気になる史実
あったら読む
そんな事実
それが現実
目を取り戻せ
あったら読む
残る影も
消えていく
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手を連れて歩く
解放されない暗闇に
一筋の温もりを
あなたには
伝わっているだろうか
自己満だろ
都合の良い解釈だ
その証拠に
重ねた部分が震えてる
罪の意識に捕まって
恐る恐る触れている
解放されない暗闇に
塗りたくる違和感を
それでも離さない
どちらの意志だろう
両方ならいいな
またそれも
手に連れられて歩く
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まだ のこってるよ
あしたには きえるよ
きえるの はやいよ
あさってには わすれるよ
ぼく わすれないよ
ぼく おぼえてるよ
あさには わすれてるよ
うーん
あっ
もう こんなじかん
おやすみ
おやすみ
ふかふか ふかふか
いーきもち
すやすや すやすや
ゆめのなか
あっ
まだ のこってるよ
ぼく おぼえてるよ
にこにこ にこにこ
いーきもち
すやすや すやすや
ゆめのなか
あしたも わすれないよ
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皆様と同じステージ
生を受けて4半世紀
思いわずらう春も来ない
投票だって慣れて片手よ
落ち着いてイイ年頃
だけど据えられないの
フリフリフリフリ
振りたいの
本腰入れて踊るわ私
ナンデヤネン
ナンデヤネン
ソラナイWa!
ネエサァァァァァァァァン
4畳半を抜け出して
迎う先は
イ・ツ・モ・ノ♪
『デーサタ・トイナは
フィバるでしかし!』
イロモノ、ゲテモノ、
カブキモノ達が集う
此処は
“クイダオレ大阪”
道頓堀に行けば
目立つ紅白の
ボディコンまとう
クイダオレギャルが
ハリ扇振り回し
お立ち台からお出迎え
黒縁メガネにTバック
4周半回って最先端よね
ナンデヤネン
ナンデヤネン
ソラナイWa!
ネエサァァァァァァァァン
焦げるソースのにほひ
お好み焼き屋を
模したダンスホール
DJは
OSAKADISKO
(OSAKADISKO
とは
大阪出身の
双子漫才ユニット
である。
兄・244のボケ、
弟・零‐Gのツッコミ
を
テクノと融合させた
その実験的かつ
コテコテの芸風が
特徴である。)
お好みの皿
回せば響く
焼そばかき混ぜる
コテのよな金属音
フロア一面
敷き詰められた鉄板に
刻む足音
チャンバラを彷彿
殺陣ノリでGO!GO!
私達アイドルのTime
ボルテージは最高潮
チークにはまだ早い
舞い散る白い粉
吸ってハイになる
注※白い粉は
小麦粉です、念の為。
あと3ヵ月もすれば
曲はすべて入れ替わり
あと4半世紀もすれば
場所もスタイルも
踊る若者も入れ替わる
流行と老いの間で
私は
“25歳の私”を忘れて
踊り狂うの
指・手・腕だけじゃ
うまくイかないわ
もっと激しく
腰を動かして
レイヴサウンド
踊れ朝まで
家に帰ればバタンQ
服も脱がずにグースカP
来週は彼のおウチ
お泊りなの
ABCのピー
指・手・腕だけじゃ
うまくイかないわ
もっと激しく
腰を動かして
貴方の下で
私はマグロ
ナンデヤネン
ナンデヤネン
ソラナイWa!
ネエサァァァァァァァァン
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手をつなぐのも
チューすんのも
愛し合うこと自体
当たり前になってて
一緒にいることの
ありがたみは
ケンカのあと
お前の泣き顔
見てからちゃうと
気付かんくなってた
誕生日は
何もいらないから
どこか連れてって
そういや最近
ちゃんとした
デートもしてへんかった
どこ行こうか
二人で考えるのも
久々やな
アカンな俺
こんなんじゃ
お前に逃げられても
なんも言われへんわ
東と西
遠恋してた頃
待ち合わせは新大阪駅
荷物預けて
梅田に難波に
一緒に色々行ったなぁ
初デート
大阪城の桜見に行って
そのまま海遊館へ
魚泳ぐトンネルの中
俺の腕
抱きつくお前に
ドキドキしっぱなし
空中展望台から見る
夜景は綺麗やったな
その帰り道
はじめて手をつないだ
心臓がヤバイわ
言うたら
胸に手をあてて
妙に冷静なお前
俺がアホみたいやん
あの頃を思い出しながら
また同じ道を歩けば
よみがえる気持ち
いつもゴメンな
そしてありがとう
これからはお前
もっと大事にするから
また見よう
PLの花火
また乗ろう
HEPの観覧車
また行こう
USJ
振り返れば
定番なとこばっか
そりゃそうや
ガイドブック買って
よさそうなとこに
丸つけて
一緒に行ったんやもんな
アメ村三角公園で
たこ焼き買ってひと休み
帰りは
地蔵横丁通り抜けて
お前ん家のおみやげ
二人で選んだりもしたな
お前の家族と
はじめて会った時
ホンマ緊張したわ
でもいい人達やったな
次いつ行こか
俺の実家来た時
豹の顔入りTシャツに
ハイビスカススパッツ
合わせるオカン見て
大阪の
派手な感じのオシャレ
私好きかもって
それちょっと違うやろ
ツッコミたかったけど
親も喜んでるし
俺も黙って笑ってたわ
ありがとう
今日は楽しかったよ
言われて
涙が出そうになった
出会ってから五年
トシも取ったしな
改めて言うんは
少し照れるけど
言うわ
俺、お前のこと
めっちゃ好きやねん
遅くなったけど
これプレゼント
ずっと一緒に
お前といたいから
結婚しよ
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怠惰はいつだって悲しい
主義主張理由がないと
息をするにも
苦労するのは
いつの時代の若者も
同じかもしれない
小難しい理屈を並べて
それを読ませる
行間に答があるだの
オチは読み手に任せ
ぐだぐだと文句を連ね
それを読ませる
チャックを閉めず
ベルトを垂らして歩く
だらしなさ
醜い我を露呈して
社会の隅で何を吠える
よく冷えた面だな
だが
いかにも重たそうな
暗闇に
少し触れただけで
熱くなれる
お前の青さが欲しいよ
くれてやるよ
こんなもの
あの頃の空気感に
自らを重ね
身を委ね
革命を口にする
そろそろ俺にも
大義名分をと
どうにかなるか
どうにもならぬ
頭がくらくらしてきた
当たり前の毎日に
心からの笑顔は消え
満足できないと抜かし
何もしない奴らが集まる
駆り立てられるものを
真理だと思い込み
紅くなる
輪になって朝まで論じ
毒を飲み
毒を制すと強気
それは甘いシロップ
逆に喉を痛めそうな位
甘い甘い諍い
あとを濁して散っていく
役に立たない木に止まり
よそに目を向ければ
押し寄せる悲しみ
俺は衰えて無抵抗
残るものより
残らないものを読みたい
近くにある厭世を
手にとって
それ以上先には進まない
何もしない奴ら
かの有名な〇〇の影響を
もろに受けている文体で
私たちを騙そうとする
そんな自分に酔っている
カラスの眼には映らない
横になって
もう休め
朝になって後悔しろ
そうやって
いままでやってきたんだ
これからもそうすべき
何も知らないで
えらそうに
何もしないで
そう言った
話は変わるけど
少し病んでいる
その方が
頭が冴えていいの
隣で彼女は微笑う
なんとなく続いていく
嫌々ながら進んでいく
そりゃ
うまく言葉を返せないわ
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辛い苦い人生の味
重ねた分だけうまくなる
ごくりごくりと喉で飲む
ぷはぁっ
この歳になって
ようやく見えてきたと
父は言う
うまいビールを飲もう
人生まだまだこれからだ
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そんなんじゃなくって
愛する人もいなくって
背中を舐められて
ビクつくような
刺激もないまま
金曜が終わり
華がないのは
化粧しないから?
眉毛のない私は
ただの草ですか
ああそうですか
実のならない想像を
膨らましていると
夜が終わり
なんかもー
すべてが嫌だ
そんなんじゃなくって
じゃあなんなんだよ
ここじゃないんだよ
じゃあどこなんだよ
わかるでしょ
わかるわけないでしょ
延々とエ〜ンエ〜ン
言葉遊びも
レベルが落ちる朝方
静けさが終わり
携帯壊そうか
月曜から大変だろうな
やめとこう
そんなんじゃなくって
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あれから千年経って
人類の偉大なる
二歩目、三歩目はまだ
ワレワレ地球人ハ未ダ
月ヨリ先ヘ
進メテイナイノデス
さらに千年経って
滅びた人類
ちょっと待て
巻き戻して千年
空飛ぶ自動車や
ガから始まるロボットも
発明されていない
青ざめる耳なしの彼も
彼が所有するポケットも
造られる気配もない
そんな未来を俺は
未来とは認めない
逃避の仕方にも
進歩ない
お母さんコンピュータが
暴れだし
人造人間達が反乱
VS
俺のクローン六十億人
with 火星人
feat.地底人
冗談は寝言だけにしろ
争いは今も人間同士
あの頃より少し
武器の威力が増しただけ
痛い思いをするのは嫌だ
カップの中に
卵を移して
おたまじゃくしが
辿り着いたら
九ヶ月と十日
待ちましょう
フタを開けたら
コンニチハ
名前を付けよう
そして
IDとパスも忘れずに
そして
IDとパスを忘れられ
認証作業に失敗し
僕の心は
閉じられたまま
誰かに気持ちを
知られる事なく
いじられる事なく
一生を終えるのです
この先どうなるのか
今、何が起こっているのか
僕自身も
確かめられない状態
思い描いた未来は
あと何年
何百何千何万何億何兆
飛んで
何光年先にあるのか
その前に
宇宙が滅びてしまうよ
誰が言った?そんな事
人が言った?そんな事
100%信用するなんて
思い描いた未来に
登場するのは
人間じゃないのなら
もうしばらく
来ないかもしれない
その前に
人類が滅びてしまうから
だから
誰が言った?そんな事
ごめんなさい
俺が言いました、冒頭で
動物だって物だって
なんだって擬人化する
俺達だぜ?
人は人が大好きなんだ
人魚も魚人も
半分は人間のまま
人が人を辞めるまで
月より先へ進むまで
アウストラロピテクスから
黒目がちな
灰色人種になるまで
ちょっとそこまで
歩くのに
意外と時間がかかるんです
よく見える未来・蜃気楼
夢オチよりも良い夢を
もういくつ寝ると見る?
中二で覚えた哲学を
百まで背負って
次の一歩へ
俺よ行け
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ただ単純な気持ちを
相手にストレートに
伝えるのは難しいなと
思い浮かべれば
まばたく間に
雫となりドロップす
ぴちりと開いた
ナミハナの持つ
薄っぺらな不安感を
書けない読めない
漢字に変換していく
ラッピングが始まり
綺麗に見えるよう
巧く見えるよう
ある意味
工夫を凝らしてまとめた
その様は
ダイヤモンドのような
硬い素材で
覆われたモノに
刺に毒の塗られた
いばらが張っていて
物凄く回りくどく
遠い
要するに伝わらない
その一滴の溶けた場所
大海か、小さな湖か
いずれにしても
私が忘れれば
誰も覚えていないだろ
わざわざ探す物好きも
多分、いない
その気持ちは
文学じゃないぞ
才能もないしな
人生も怠った上
勢いだけで描いたソレを
大海か何かと
勘違いしてないか?
広げる波紋を
寄せてすくい
手の平に乗る
その一滴が
一滴が、一滴が、一滴が
一滴を、一滴を、一滴を
その一滴を
素直にストレートに
伝えられたらなぁ
とは
思えないな
長時間かけて
解いたモノが
錯覚にも似た
ちっぽけな現象一つなら
それなら
伝えたい気持ちなんて
はじめからなければと
新しい雫が
顔を出しドロップす