| 詩人:高級スプーン似 | [投票][編集] |
顰める繭
(蚕)われたセカイから
羽っ化り外に出た奴ら
二度と孵ってきやしない
トびたくないけど
あの頃には戻れない
未完成の完全変態
じたばたしても
じっと待っても
片脚突っ込んで
黄泉に逢いに逝くんだ
いつかは終わる
はじまりの過程
溜めに貯めた経験を
排出しては
ぶら下がる
それでも落ちる
いつかは
生身を捨てて
翅を伸ばす
薄情な奴らには
成りたくないな
一生を終えても
このままで
尻尾をくわえて
いつまでも
繰り返し
永久に
閉じ籠っていられたら
いいのにな