詩人:高級スプーン似 | [投票][得票][編集] |
扇風機に向かって
「あ〜」って言ったら
問答無用で濁点ついたり
道路にある白線の上だけ
歩いて家まで帰ろうとして
途中で飽きてやめたり
意味はない
今日も昨日も
明日明後日も
人生すべて
存在していることすら
意味はない
意味はないけど
否定できない
この気持ち
プライスレス
という名の無価値
誰もこの腕
買ってくれません
つまらないけど
面白くて
やっぱり笑えない
意味がない
無価値な
腕にとまった蚊を殺したり
十万頭の牛を殺したり
人をひとり殺したり
意味があれば
許されるのか
意味がなくても
許されないのか
議論をしても答は十色
明確には気分次第
特に意味はない
って言っても
意味があるあるって
八月蚊いよ
そっくりそのまま
返されて
ハイ終わらない
朝までナマ喧嘩
金星の土地を買って
嬉しくなる人の
気持ちがわかるまでは
お口チャック
その後の彼は
とても無口で
遺書には
点が三つだけ
書かれていたんだってさ
へぇ〜
って
ならないよねぇ〜
ねぇ〜
あ゛〜
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