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高級スプーン似の部屋


[243] psycling
詩人:高級スプーン似 [投票][得票][編集]

ありふれた日常に
きみを好きになる

ありふれた感情で
ぼくは好きになる

難しい言葉は要らない
比喩なんて使わない

きみが好きだよ
愛してる

直球のラブソング
心に届いて治るなら
真面目にまともに
生きてけるのに

その脚じゃ無理だよ
お医者さんは諦めている


窓から
病室を抜け出して
自転車置き場へ

骨と皮だけの脚
ペダルを踏んで
クスリを飲んで
出発だ

逢いたくて
会えなくて
死にたくて
嘘をついて
泣いていて

頭を横切る黒い先生は
不幸と絶望を投与する

トんでいけ

ポップで
キャッチーな坂を
転げ落ち
はじまるよ
本当のサイクリング

2010/07/01 (Thu)

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