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高級スプーン似の部屋


[27] あったら読む
詩人:高級スプーン似 [投票][得票][編集]

広がる死体に
目を奪われて
肝心の魂
見えていない

きこえてくる
亡き声
死人か
詩人か
哲学者か
有名か
無名か
地名だろうか
わからない
唱えるような
すすり泣き
きこえてくるけど

悲しむのはよせ
記念日だろう?
ケーキを買おう
俺は知らないが
記念日なんだろう?

生き返らない
帰らない
やまない涙
いつまでも
いつまでも?
涙を流す目
戻ってこない

ニュースでは
年齢ばかり
気にしている
老いて逝く
置いていく
去っていく
明後日行く

「バカか、お前は」

ケーキを食べて
怒られる

魂の行方
わからない
存在自体が
むかしばなし
昔の話
きこえてくるけど
赤い紙は赤い
それだけの印象
のしかかる重さ
俺は知らない

ケーキを食べて
怒られる
死者への冒涜
その場の損得しかなく
仕方なく
生きている

忘れていく
知らずに逝く
ラグナロク
その後も続く
俺は行く
どこに行く
本屋に行く
関心は薄く
気になる史実
あったら読む
そんな事実
それが現実

目を取り戻せ
あったら読む

残る影も
消えていく

2007/08/16 (Thu)

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