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高級スプーン似の部屋


[418] ぼくらの列島、最前線
詩人:高級スプーン似 [投票][得票][編集]

喉元過ぎれば
満たされていく
幸せな気分
寝て覚めて
そろそろ
お腹が減る頃か

明日になれば
陽はまた昇る
けれども
ぼくらの列島は
沈めば最後
明日はないぞ

復興が先か
事故が先か
盛り上がる熱
渦となり
ぼくらを巻き込んで
どこへ行く

叫んで騒いで
また明日
解散
閑散とする思考
ああ
いい気持ち

浮かぶ列島に揺られ
「 次はもっと
  人を集めて
  やってやる 」
仲間を増やせば殊更に
心地よく眠れるものか

少しは
飢えを味わえよ

流した涙は
誰の為
使われるのだろう
自己満足の救援物資
届いた先の感情までは
知りたがらない

平和は幻想だ
生きている限り
安全な場所はない
だから
もっと
大きな声で
思いを伝えるんだ
酔いしれる革命家
集う人々

覚えていますか
目的地

賛成派も反対派も
マスコミも政治家も
中立でも興味がなくても
立っているのは列島の上
沈めば諸共
海の藻屑に

明日になれば
陽はまた昇る
けれども
ぼくらの列島は
沈めば最後
明日はないぞ

行動するなら
夜明け前

思考は停止させないで

見失わずに目的地へ

ぼくらが
生きているうちに

2012/07/05 (Thu)

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