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高級スプーン似の部屋


[47] 狂騒魂歌〜奇怒哀憎〜
詩人:高級スプーン似 [投票][得票][編集]

激しく憎悪してた
もし地球が
この手の平にあったら
簡単にライターで
燃やしてしまえる程には

〈一転〉

二回ほど事故に遭った
かのような顔の女に
言い寄られ
気が動転したんじゃないか
と思われるような
不可解な死を遂げた

常人には
人間などには
分かるものか
とでも言いたげな
奈落からの転落

自ら死を選ぶのは
お前じゃなくて
大阪人……いや
全人類じゃなかったのか

見限ったのは
どっちだ?

〈二転〉

変人は
この世を去った後
生前の
奇怪にしか
見えなかった行動を
その裏にある心情を
無理矢理にでも
評価されるものだが?

お前の場合
違ったな
スケールのデカい
誇大妄想
一見
裏切りにも見える
不気味なユーモアが
解明されるには
あと
半永久と少しかかりそう

〈三転〉

同情しない
金もない
可哀想とは思わない
だが
忘れない
ボケて
オムツをされるまで

最後まで正しく
自分に忠実だった
(たぶん)
奴の名を

愛する者だけ
こよなく愛した
(きっと)
奴の詩を
奴の死を

〈動転〉

俺は
ホモじゃないよね?
(たぶん)
でも
そんなの関係ねぇ!
(きっと)

〈0点〉

リビングに死体を置いて
復活の儀式
恨むように祈っても
何度ザオリク唱えても

「無駄無駄無駄ァ!」

……誰も
生き返りませんでした

最後まで
死にたがった
でも本当に
死ぬかよ普通
死なないのが
異常

だけど──

2007/12/06 (Thu)

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