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高級スプーン似の部屋


[566] 修羅ん
詩人:高級スプーン似 [投票][編集]

人はいつか死ぬ
どれだけ頑張ろうと
絶望は免れない
回避できないバッドエンド
だなんて言い方をすれば
14歳の考えた何かの設定みたい
それでも
前を向いて必死に生きる姿に
胸を衝き動かされ
血潮を熱く滾らせたり
遠巻きに見下して
嘲笑う唇を噛んでみたり
これは受け継がれた遺伝子か
ちゅうがくにねんせいのかみ
奴の所業の為せる技かもな
どうせ意味はない
生きる価値はない
それならはやく楽になろうか
いま自殺することと
苦しみながらも生き抜いて
いつかの未来に死ぬことに
違いはないのかもしれない
それでも
けれども
but
バッドエンドでも
馬鹿みたいに生きたい
死にたい繰り返したい
わけじゃないけれども

拷問の最中
助けてたすけてたすけて
いたいいたいいたいいたい
いやだいきたいしにたいいたいいたい
くるしいたすけてしにたいもう
いっそ殺してくれと
加害者に逆命乞いしたあと
許されなくて
凄惨極まり惨たらしく甚振られ
筆舌尽くし難い絶望を味わい尽くし
意識の途切れる間際に
逝きたい
じゃなく
まだ生きたいと
必死に生にしがみつく人に
なりたい

恐らく
かみはいない
何もないその後より
どれだけ苦しくても
理不尽でも
神は居なくても
ここは天国

自己問答
自己闘争の果てに出した答には
丸も罰も要らない
本当はね

救われなくても生きて死ぬから
そんな顔、するなよ



2016/05/24 (Tue)

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