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紙切れと左手の薬指のわっかだけがつなぎ止める半永久的な安心
その紙切れを提出する当人ならば幸せ
その紙切れを提出するのを黙って見ることしか出来ないのならば絶望
絶える希望は奥歯で噛み締めて
血が出ても構わない
想うあなたが世界から消えてしまうのならば
血なんていくらでも流す
いっそのこと僕は違う世界へと消えてしまいたい
神様、新命が誕生したならば全てがなかったことになりますか?
僕の想いは幻想だったと
僕は何も感じていないと
神様は一度に何人も救うことは出来ない
だから神様が最良と言えば最良
僕の絶えた希望も神様から見たら最良
最良の結末は最良だったと思う他に道はない
他人の不幸は蜜の味でしょ?
皆様どうぞ僕の不幸はとびきり甘いよ
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あなたが何となく言った『頑張れ』でこれほどまでに頑張れるなんて思いもしなかった
あなたが軽く言った『頑張った』でこれほどまでに報われた気持ちになるなんて思いもしなかった
あなたの口からこぼれた小さく軽い言葉は
勇気となり
活力となり
気合いとなり
明日の僕を力強く支えてくれる
僕の口からこぼれた言葉もあなたがこぼした言葉のようであってほしい
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雨続く六月
そこに突然現れたあなた
雨なんてなかったかのように
湿気なんてなかったかのように
燦々と世界の色を変える
紫陽花は残念そうにうつむくけどみんな嬉しそうな顔してる
世界の色だって
みんなの顔だって変わったのに僕の心は雨が降っている侭変わらない
大体の世界が変わってもあなたは細部は見落とす
完璧じゃない
完璧なんてありえない
完璧なんてこの世にはないのだから
わかっているけど何故か寂しく感じる六月末の雨間。
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最終電車乗り過ごし
暗いホームにひとりぼっち
ホームより暗い僕は 何も恐くない
絶望と呼ぶには浅すぎて
逆境と呼ぶには相応しくなくて
そんな時だって君がいたら楽しいのにな
いない君を思っては少し明るくなって
君がいないことを再確認
もっと暗い闇が僕を襲う
暗い暗い駅のホーム
更に暗い僕が闇を呼ぶ
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新しい朝がくればいいな
目覚めた瞬間に弾けるような
それでいて柔らかいような
光が体全体を包んで遙か彼方へ僕をいざなうような
来るわけないかな
クリティカルヒットする未来なんてな
今更グレるかな
無理だな
笑えないな
冗談冗談。
そんな冗談も半分本気だったりする。
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君が降ってくる
僕のいる街も水浸し
家もビルもみんな君色に染まる
川だって池だって君で溢れてる
こんなにも君が降っているのに僕の心はすっからかん
君と一緒には溢れない
一緒には溜まらない
君に溶けていってしまえたらいいのにね
僕の心はすっからかん
君すら見落とすこの僕は次は雪を待ち望む
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絶望お一つ下さいな
買えたら生きてる実感するのかな
幸せお一つ下さいな
買えたら素敵な世界になるのにな
衝撃お一つ下さいな
買えたら驚きという言葉自体がなくなるね
色々売ってたらいいのにな
割と不便な世界に
ほんのり色がついてるよ
その色わけてくださいな
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空が青くなって
日も長くなって
暖かくもなって
自分も季節のように変われたらなって
思っているだけで全然出来なくて
空や太陽のように大きくなりたいと
広く生きたいと
そんな思いとは裏腹に僕はどんどん逆の方へ進んでいってしまって
気づいたらもう何も見えないや
もしも過去に戻れるならば
スタートラインまで戻ろう
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小さい頃のキャラメル一つは高価だった
今ではキャラメル一つ買いもしない安価
成長なんて日々してるから仕方がない
成長と言えば聞こえはいいが実際は悪い方に進んでるのかもしれない
スーツ着て意識すら途絶えてしまいそうになる程摩耗してる
朦朧が僕を包み込んだ時
掃除のおばちゃんがキャラメル一つを僕に手渡した
僕はキャラメル一つに涙が出た
今となれば何百個と買えるキャラメル
おばちゃんからもらったキャラメルはだって何百と買える内の一つ
その中の一つだっておばちゃんからもらったキャラメルは世界に一つだと思った
成長が一瞬止まってくれた気がした
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人には度々節目が訪れる
今まではパタパタ羽ばたいて
それではいけないと全力を尽くし羽根を広げる
不安を吹き飛ばすように羽根を全身全霊で羽ばたかせる
これでもかってくらいに
翼が千切れるんじゃないかってくらいに
他人は皆長くは続かないと言う
それでも羽ばたかないといけない
羽ばたくのをやめると不安に潰れてしまうから
全力で羽ばたく他に道はない
今は振り返らないでただ前に進むしかない
いつか…
ずっと先になるかもしれない
振り返るべき時がきたならば
懐かしきこの時を思い出すだろう
その時は羽根も休めよう