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reiの部屋


[29] 刻。
詩人:rei [投票][編集]

見せる価値すら無いのだと
決め付けていた言の葉の
容易く折れやすい事

届くかもしれない
伝わるかもしれない
繋がるかもしれない


誰とも知れないあなたとの
文字によるリンク

その感情の重さ
その想いの深さ

測る為の物差しは
心なのです


溢れ出して
止まらなかったんだよ
まるで生理現象の排泄行為みたいに
他人の見世物として
恥を曝して
裸の言の葉を綴ってた

冷たい風が
染み込んだ心
不純とされる動機だけで
未熟な新芽の一つ一つを
同じような心の持ち主へと
渡せるかもしれないと思った
短絡的思考回路


日常は淡泊で単調で
彩る絵の具をあなたへ
どんなコミュニケーションよりも
詩だけで良かった
安易だけど
浅薄だけど
それしか残っていなかった
こんなわたしには


お願い
誰も奪わないで
こんな素晴らしいもの
詩と出会えた幸せ
私から
どうか


暴力にも
慰安にもなる


この詩を読む誰かが
もしかしたら明日
立ち上がるかもしれない
空砲で終わるかもしれない
それでもこの日この時
鳴り響いた調べは
この日この時だけの
小さな奇跡さ
この程度のわたしにも
授かった幸いさ

誰にも目に留められず
流すように読まれた後
すぐに忘れ去られるような
消耗品みたいに粗末に
扱われても
籠められた意味は
わたしに刻まれた傷のように
鮮やかに映える


2006/02/14 (Tue)

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