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朱雀の部屋


[18] 祭囃子
詩人:朱雀 [投票][得票][編集]


高天に 先立(さきだ)ち渡る笛の音(ね)に

つられて響く 馬鹿囃子


浮かれ拍子に 浮気酒

燥(はしゃ)ぐ半被の裏側に

しとと張り付く やるせなさ


釣り合い人形 左右(そう)に揺れ

昔者(せきしゃ)と来者(らいしゃ)が行き交じり

渡御(とぎょ)を遊戯(ゆげ)する 頑是無さ


木偶(でく)の人形 影向(ようごう)の音(ね)に

目垂顔(めだれがお)して しゃちこばり

傀儡回(くぐつまわし)の 不甲斐なさ


暮天(くれてん)の 帰路に幽かな鉦(かね)響き

狸囃子の 鎮魂(たましずめ)

2008/10/16 (Thu)

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