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朱雀の部屋


[23] 侘歌
詩人:朱雀 [投票][編集]


薄ら氷(ひ) 染める朝影は

思い焦がれた凍て蝶の

きらと溶け合う

玄冥の吐息(いき)―――


砂絵のように脆い心で

消(け)残る跡を 思い染(し)め

鞘絵のように歪んだ夢を

静寂(しじま)にぽつり 写し見る


儚く消えゆく さだめなら

擦(かす)る欠片の冷たさに

名残を遺し 散りゆかん

いっそ 砕いてくれまいか?

2008/10/21 (Tue)

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