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朱雀の部屋


[33] 叙景〜花海棠〜
詩人:朱雀 [投票][編集]


雲居の空をも染め尽くす

薄紅に酔う桜人(さくらびと)

天与の美を愛(め)で

わが世の春と 思い違いの浮世を謳歌


浮かれ騒ぎの脇を抜け

遠(おち)の宴(うたげ)を眇め見る

わき道の坂に睡花(ねむりばな)

熱を孕んだ眼差しを

奪い取る気は さらさら無いと

零桜(こぼれざくら)に惜しみ顔


春のつれづれ消閑に

古(いにしえ)語りの拾い読み

素気ない素振りの海棠は

水のほとりの花和尚(かおしょう)の

背に咲き懸かり どんな夢を見たのやら


紅の蕾が世塵を眺め

風に靡いて締笑(しめわらい)







近頃、詩画に凝ってまして、この詩もイラストをつけました。
良かったらそちらも見てやって下さい。↓

http://homepage3.nifty.com/complass/Text/Poem/p-n55_2.htm

2009/04/01 (Wed)

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