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鈴砂の部屋


[23] おちば
詩人:鈴砂 [投票][編集]

誰かが知らずに
踏んだ羽根を
掌に包み
空に還す

もう白くはないけれど
陽光に映えるように
頭を撫でるように
風に乗せた

鳥の落とした忘れ物を
雨の後の空に還して
もう置き去りにされないように
一途に青空に踊る羽根を
見上げて見送った
手を振る間もなく舞い上がる

もう旅立ったから
だからあともう少し
もうすぐ君のところに
きっと帰るよ

2005/06/01 (Wed)

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