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鈴砂の部屋


[9] 森の魔女へ(署名無し) -2枚目-
詩人:鈴砂 [投票][編集]

そして決断をした後
一人の少女が訪れてきました
私を頼ってやってきました

彼女の事は私も知っていました
だから彼女がここへ来た理由も予測は出来ました
彼女は私が考えてた事と大体同じ事を言いました
死んだ恋人に会わせて欲しいと泣きました
それはできない
私はいつものようには断りませんでした

私は彼女を精一杯持て成しました
考え得る限りの償いをしました
そして浅い眠りの中で倖せそうに笑っていた彼女を
私はそっと台座の上に連れていったのです

私は彼女と契りを交わしました
彼女が何も知らないまま恋人の元へ逝けたと信じて
私は静かに力尽き
動かぬ彼女の上に崩れ伏し
それからしばらくは沈黙が続いたことでしょう

2005/05/04 (Wed)

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