詩人:夜深 | [投票][編集] |
いつまでだっただろうか
すぐそばで笑う見知らぬ幼い少年のように
無邪気な瞳をして笑えていたのは。
いつからだっただろうか。
すぐにでも叫びだしたいほどの、
切なさや苦しみを背負うことになったのは。
この切なさをどうか
誰かに 君に
受け止めてほしい、でも、
そんなことできっこないよね。
この苦しみをどうか
誰かに 君に
知っていてほしいけど、そんなことは、
到底無理な話。
私が生きてるのは
時間つぶしじゃないの。
私は君を愛したり、苦しんだり、喜ぶために生まれた
羽根のない天からの落し物
贈り物なんかじゃなくて、落し物。
片方の手で握手をしたら
ぬくもりが返ってきました。
もう片方の手で平手打ちしたら
痛みがじんわりとかすむ。
私に両目があるのは
世界中の笑顔や 時に嫌なことを見つめるため。
私に両手があるのは
心の奥にねむってる小さな幸せを
両手いっぱいに
抱きしめて
君やあなたやたくさんの人たちにあげるため。
もがいてもがいてあがいて行くと
闇の黒さが心をつつんで
ちょっとだけ怖くなって涙で夜空がにじんでた。
生きて行きかけてしにかけて
はたまた心の中で
彼を、彼女を、誰かを、
ころしかけたときに
羊飼いがやってきて、
こらこら、って叱りました。
そしたら私はごめんなさい、ごめんなさいって
夢中で夢中で謝っていました。
ごめんなさい、ごめんね、
謝っているうちに気がつきました、
最近、ありがとうって言ってないなぁって。
ごめんなさい、は誰かに
悪いことをしたときに謝る言葉、
ありがとう、は誰かに
良いことをされたときに有難がる言葉。
詩人:夜深 | [投票][編集] |
くっきりと
鉛筆でなぞったような線の綿あめみたいな雲が
まぶしい空に伸び伸びと生きてる
一人きりで
座席に座って 頭の奥に
活字を詰め込んでみるの 私は,活字中毒の女の子ね
すると
隣の席のアイツも黙って本を読み出した
何読んでるの、なんて聞けない
ただ横顔を見つめるだけ
アイツが ぱっと本から顔を離すそのときの
一瞬の上目遣いが何故だか愛おしい
…この感情はまさか恋って奴なの
活字にしか興味がなかった私が、まさか、恋?
まさか!
逆様に落ちてくよ私
明日の新しいあたしはどんな明日に生きてるの
息してるの何してるの 恋してるの愛してるの
まさか!
傘をぐるぐる回すように目が回るよ私
昨日の古い私はどんなフィルムに映ってるの
愛してるの恋してるの 夏が来てるの夏はすぐそこ
ぽっかりと
鉛筆でなじったような穴がお月様みたいに
おかしい心にひゅうひゅうと空いてる
ニ人きりで
座席に座って 心の奥に
活字を溜め込んでいるの
アイツも,活字中毒の男の子ね
すると
目の前のアイツが黙って本を差し出した
これ貸すよ、って言ってくれた
ほんとは アリガトって言って笑いかけたかったのに
ただ首をたてに振ってるだけ
アイツが ぱっと本から私に渡すのときの
一瞬のためらいが何故だか愛おしい
…このためらいはまさか両想いって奴なの
活字にしか興味がなかったアイツが、
まさか、
私と両想い?
まさか!
逆様に落ちてくよ私
明日の新しいアイツはどんな明日を生きてるの
愛してるの恋してるの 愛してるの探してるの
まさか!
アイツへの想いをぐるぐるかきまぜるように
ハートが回るよ熱い
今の私の姿は君のフィルムにどんな風に映ってるの
愛してるの恋してるの 君が来てるの夏はすぐそこ
図書室に吹く甘い風
活字よりもときめくものがあったなんて
今まで知らなかった私
知らなくて知りすぎて切なくて
痛くなる 心と身体が痛くなるよ急に
アイツに吹く夏の風
爽やかに私の心を盗み取っていく…
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赤いりんごのような
夕焼けを
さいきん見たことがなかった
けれど
酸っぱいオレンジの陽射しは
毎日にように受けてるよ
オレンジの陽差しは
肌にべったりくっついて
まるで 君を求めるわたしみたいだった
もし君がいま
そばにいるなら 手をつないで
腕が千切れてしまうほどにしがみついて
"どこにも行っちゃだめ"って言うかも
もし夜がいま
この寂しさを埋めてくれるんなら
ねえ どんどん暗く暗くなっていけよ、夜
夜が暗く深く沈めば
この宙ぶらりんの甘さだって溶けて消えるはず
瞳に映る 君は
いつだって朝のように
元気でかがやいているんだ
瞳の濁る わたしは
いつだって夜のように
内気で自信のない子みたい
夜にひとり
目をはらし泣いてるわたしを
明日の朝の
空を晴らし笑顔にしてくれる君は
小さくて卑怯でその上、卑屈なわたしを
絶対に強くしてくれる太陽だ
太陽は風を受けても揺らいだりしない
太陽は雲に覆われても空の上で落ち着いてる
って
思ってたけれど 君だって人間だよね
君だって泣くよね
大声でわめいて 何で泣いてるの?
ああ そうか
君には人の痛みが分かるんだね
それってすっごく素敵だと思うよあたしは
君が泣いてるとわたしまで
悲しくなった
不安がよぎって胸が詰まった
ねえ お願いだから君、笑っていてよ
わたしは君をみてるから
君みたいな人になりたいって思ってるんだ
流れ星は世界の裏側に
すっと消えちゃって
朝もやのピンクは昨日の空想に
ぱっとなくなった
赤いりんごのような
夕焼けを
さいきん見たことがなかった
けれど
酸っぱいオレンジの陽射しは
毎日にように受けてるよ
朝から毎日
降り注いでくれる明るい 勇気の陽射し
わたしの太陽は
勇気を燃やして 弱さを燃やして
今日も高い高い空の上
わたしの夜は
勇気を溶かして 弱さを溶かして
明日の朝へと飛び立つ準備をしています…
「勇気、一粒。希望、ニ粒。」
「感情、三粒。強さは無限。」
明日へ飛び立っていけ、
小さな世界に生きる
私の小さな勇気たち
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汗が落ちる青空に
涙が溢れる青海に
ぎらぎら光って 頬に反射する
もうしんでしまうかと思った
あの時に
君を必死に想っていたよ
たらりたらり落ちる汗
ぱらりぱらり溢れる涙
汗の海と涙の海を世界中につくろう
汗の空も 涙の海も
あんまり飛びたくないなぁ
あんまり泳ぎたくないなぁ
だって、苦くてしょっぱそうだもの
長くて長くて長い道
走ったあとは
拡がる青 海とそら
甘い想いをこめて 羽ばたいた
そして飛ぶ
私は妖精になった
淡い願いをこめて 息を吸った
そして泳ぐ
私は人魚になった
黒雲が冷たく心を刺して
痛みが増していくもろさは
汗となって空に舞う
水しぶきが顔を覆って
瞳の奥からこみ上げる想いは
涙となって海に舞う
向こうの空には真直ぐな光
向こう岸には真直ぐな光
もしつかめたなら 昨日よりも強くなれる
どんなに辛くても
今まで耐えてこられたのは
自分の中に 降り注いでた光があったから
その光は
家族だったこともある
友達だったこともある
大好きな君だったこともある
たらりたらり落ちる汗
ぱらりぱらり溢れる涙
汗の空と涙の海を世界中につくろう
汗の空も 涙の海も
あんまり泳ぎたくないなぁ
だって、苦くてしょっぱそうだもの
でも
つい逃げ出したくなって大嫌いになるその臆病さえ
光は包んでくれるんだ
羽根はひしゃげて
うろこは剥がれ落ち
それでも
もう少し あと少しで
小さな光つかめるから
飛ぼう 泳ごう 耐えよう
…ああ、
しんでしまいそうになったよ
あまりにも必死に生きたから
これからも
こうやって一生懸命になりたいな
一生懸命にすることは
格好悪いことなんかじゃなくて
すごく格好良いことだって思ったから
明日も飛ぼうかな この空を
きっとひんやりした水で
汗を流せば気持ちいい
明日も泳ごうかな この海を
きっと君への心を溶かすように
大声で泣いてみたらすっきりするはず
光をどうやったらつかめるのか
日々 ここにいるみんなは方法をさがしてる
詩人:夜深 | [投票][編集] |
夏は
いつからはじまったの
夏は
いつ終わってしまったの
誰にも分からない
くらげに食べられたのかも知れない 夏は
花火に溶けていったのかも知れない 夏は
君だけが映る世界で
響いてとどろけ 夕暮れの記憶
君だけが映る世界で
もがいて枯れたコマ花火
誰にも分からない
くらげに食べられたのかも知れない 夏は
花火に溶けていったのかも知れない 夏は
誰にも分からないように
そっと隠した夏に
砂浜の海風が白影を連れてくる
誰にも分からない
クリオネに飲まれたのかも知れない 夏は
飛行機雲にさらわれたのかも知れない 夏は
どこへもいかないで
海辺に座り 未来なんか失くして
君だけをみたい 君だけが未来
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にこ、って笑ったね今
濁ってる心のなか隠しながら
光にまみれた眩しい夜に
闇に紛れた貧しい買被り
剥ぎ取った優しさ
はみ出した悲しさ
もぎ取った空しさ
揉みだした苦しさ
ひとりひとりの命が
一瞬で消えた
百日前に祈りを
追いかけて追いかけて
うさぎさん
闇の奥底に落ちてったの あの山
小鮒釣ったって 夢がめぐったって
忘れられない記憶(ふるさと)があるんだ
かじった果実は甘くはなかった
恥った気持ちは辛くはなかった
今まで生きてきたなかに
急に生まれたこんな気持ち
空から虹が消えるように
僕から君が消えるように
いろんなものが消えた百日前
お気楽な音楽ばかり
耳に詰め込んだって
それでも 不安と恐怖たちは
騒音として世界中から
家の窓へと駆け込んでくるんだ
怖い怖い 嫌だ嫌だ
実は人間
いつ死ぬかわかんないものだから
いつもの勇気が湧かないよ すくむよ足が
恋は地球を包むって
愛は地球を救うって
どこかの学生が言ってったっけ
でも
これから地球を 世界を救っていくのは
世界中で一番大切な "あの"宝物
命という素晴らしい贈り物、宝物
ひとりひとりの命が
一瞬で消えた
百日前に祈りを
追いかけて追いかけて
うさぎさん
闇の奥底に落ちてったの あの山
小鮒釣ったって 夢がめぐったって
忘れられない記憶(ふるさと)があるんだ
ご先祖様がいなければずっと
僕がいない 君がいないことになるね
久しぶりに会った君に言いたいことがある
心からの勇気で今すぐに伝える
鼓動の輝き
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海の色した空の色
真直ぐに溶けてった飛行機雲
夏はすぐそこに
雨は止んで
太陽がぎら、ぎらり
会いたいと会いたいが重なって
愛したいになりました
つば広帽子を頭にのせて
風 夕暮れの夢を感じよう
突然やってくる不幸にも
偶然飛び出した運命にも
立ち向かっていけるように
まずは 笑っていこう 狂うようにたのしく
空が照る 昨日が散る
夜が来る 明日を見る
君が真夜中 彷徨って
時計の反対側にまで迷い込んだなら
私が
この羽根でひとっ飛びして
救い出してみせるからね
一緒に飛んでみようよ
世界中どこへでも
君はいつだって自由永遠少年(ピーターパン)なら
私は時々 羽根を生やす勇気持ちの妖精
気持ちの良い音楽に流れまかせて
明日からも飛ぼうよ
希望を信じて飛ぼうよ
君がいるならきっと
永遠に 恋の魔法の粉が在る
花の色した火の色
真直ぐに跳ねてった線香花火
夏はすぐそこに
涙は止んで
笑顔がきら、きらり
息したいと息したいが重なって
生きたいになりました
君の色した魔法の恋
どこまでも飛んでった夏のお星様
夏はすぐそこに
明日が生まれて
未来がふら、ふらり
会いたいと会いたいが重なって
愛したいになりました
心からの言葉を
いつか 君に伝えたい
夏の海、空、夢が
明日へ向かう
窓際落ちる涙や募る想いを
星に変えて
この夜空
今 このとき
羽ばたいて 思い切り笑おうよ 狂うように
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しゃぼん玉のように
浮かんでは消えかけていく 涙いろの片想い
ため息ひとつ吐くごとに
しゃぼん玉が唇からでてくる
言いたいことがあってもなぜか
泡の固まりばかりがでてくる
口を開くと馬鹿のように
おかしなことばかり言ってさ
それでも 伝えたいな
うたかたに消え入る前にこの気持ちを
朝、目覚めると
空を飛び疲れた私の羽根が
錆びていることに気づく
夜、たくさんの苦しみから
逃げて逃げ回り飛び回る
嘘や不安が竜巻の渦になって
ベッドまで押し寄せてくるから
とりあえず 羽根を拡げて
(無いはずの 翼拡げて)
飛んだりしてみる 跳ねたりしてみる
そして朝からぐったりして
夜はぐっすり眠れなくて 疲れてしまう
しゃぼん玉のように
浮かんでは飛んでいく やさしい色の想い
しゃぼん玉 風に揺れる
とがった銀星に当たって 一瞬で
消える
でも 私のこの気持ちは
しゃぼん玉のように 気まぐれだけど
すぐに消えたりはしない
淡い甘い
記憶の中に いつまでも浸(ひた)ってみたい
小さな世界で 羽根を拡げずに
眠り続けて 傷つかないでいたい
でも朝は来る 朝が来る
すべての始まり すべての希望の
朝が来るから
羽根を拡げなきゃ 窮屈すぎるよ
ずっと 夜に浸って眠って
しあわせすぎても哀しいね
この手に
小さなちっぽけな
昨日よりも世界を たくさん飛び回れるような
勇気がほしい
しゃぼん玉のように すぐ消えたりはしない
永遠だと思えるような
愛や勇気がほしい
どうせ綺麗ごとだけど 今はとても
愛や勇気がほしかったり、する
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今日も空が青くて
安心
明日も空は青いかな?
不安
人込みにまぎれてどこか落っことしてきた
大切なものはどこにあるのかな
夕日が紅くて 燃えていて
星が銀色に かがやいて
こんなに
愛があふれた世界に
私は生きてるのにまだまだ満足いかないから困る
今日も陽がのぼってて
安心
明日の陽は空の上に、しっかりといるかな?
不安
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夜の光がそっと寄り添う
つぶされそうなほど
熱い胸の奥から零れ落ちるのは
涙ではなく 果てのない想いだよ
"見かける"のと
"会う"のは 全然違う
同じじゃないのって友だちの声がしたけど
同じじゃない、って低く呟いた
やっとやっと
今日は会えた
君に会えた
君はこっちを向いて笑った
またひとつ
ハートが赤く染まっていく 熱い
この熱さは夏近し、
という理由(わけ)だけじゃないの
私が歌うたう小さな妖精なら
君は雪のような純白をもつ自由な空
空に少しでも近づきたくて
精一杯羽根をばたつかせてみるけれど
どうしても
運命という太陽がじりじりと邪魔をする
立ちはだかる厭な熱が
羽根を焦がして想いに火をつけた
空に少しでも近づきたくて
精一杯羽根をばたつかせてみるけれど
どうしても
運命という通り雨がざあざあと邪魔をする
まとわりつく厭な雫が
羽根をぬらして想いの火を消した
私が歌うたう小さな妖精なら
君は雪のような純白をもつ自由な空
最近の君はよく
私を想ってくれているみたいだね
嬉しくてたまらない
ま、想えば想わるる、ってことかも知れないなんて
気分が弾んでいるときに
ふと沈む空
夕暮れ時
バス停のベンチに座る君を
バスの窓から ちらちらと見つめる
二人が気づくときに
またきっと
熱い想いに火がついて
赤く赤く染まるの
眠る前に
君を想ってぎゅっとする
あの真っ赤なクッションみたいな色の
想いがぎゅっと詰まる
胸がぎゅっと詰まる
私が歌うたう小さな妖精なら
君は雪のような純白をもつ自由な空
私は君への歌をうたいながら空を飛び
君の表情(かお)を見つめたい
私の言葉ひとつで
空が真っ赤になったりなんかしたら嬉しいな
嬉しくて私まで舞い上がってしまいそう
君に出会って空をよく見上げるようになった
前を向くことを知った
羽根をのばすことを知った
君に出会ってもっと
強く空を 強く世界を
飛びたいと思った
光れ、恋帯びた明日