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夜深の部屋


[37] つぎはぎハート
詩人:夜深 [投票][得票][編集]


風は唸り声をあげて歌う
空はアクリル絵の具をぶちまけたように真っ青

雨雲に投げ捨てられた激しい雨は
自分の中にいつもある空しさと似てる

毎日毎日、疲れ果てて辛いな
切り取ってみたハートは
甘い悪夢みたいなかたちをしてる

つぎはぎだらけの今日は
どんなに綺麗に磨いたって
どんなにうそを取り繕ったって
ただの砂嵐 きたない絵だ

だいすきなはずの君と一緒にいるほど 
つぎはぎのハートは毎日
弱い自分にいらだって 
もろい自分に嫌気がさして
どんどんどんどん、傷ついていく

どうやったら希望の光が見えてくるの
分からないまま棒立ちしてる

どうやってもこれまでの自分の罪深さを
拭えないなら逆立ちしよう

逆立ちしてすべて逆にしてみたなら

つぎはぎハートは美しく 実は完璧な心持ちで
苛立つ自分や嫌になる自分は 実は愛おしいもの

逆立ちしすぎると
頭に ちがのぼるから

棒立ちしすぎると
足に 負担がかかるから

ひざを抱えていたら
孤独になりすぎるから

まぁ、結局は普通に立って、歩くしかないんだ

つぎはぎだらけの今日は
どんなにきたなく砂嵐でも
どんなに罪を拭ったって消えやしなくても

風のように身体ぜんぶで歌おう
空のようにハートぜんぶぶちまけてみよう

そしたら つぎはぎだらけでも
今日から明日に向かって すっきりと笑えるはずだよ

2011/07/25 (Mon)

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