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あぎの部屋


[6] 愛する者へ
詩人:あぎ [投票][編集]

 
 
 
ほんの少し退色してしまった飴玉越しの世界
歪んでいるくせに、ひどく美しい


その鼈甲色の景色が 大好きでした


笑うのがへたくそな主人公達と疲れ切った大人
一度でもよいから、貴方の眼でその世界を見てみたかった


けれどもそれはもう適わない
貴方は私達よりも一足早く、また別の世界を
見に行ってしまったから


先にいって待っていて下さい
私が追いついた時に魅せるものを
子供の様な笑顔で握りしめて


今敏監督に贈る
ご冥福をお祈りいたします
 
 

2010/08/26 (Thu)

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