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アイカの部屋


[222] 直接的会話の希望
詩人:アイカ [投票][編集]

私の声が届いたなら

どうか少しでいい
私に分かるように
振り向いて
微笑んで

昔見たあの背中は
今も変わらず
海へ沈む

私の記憶は
あの日々で
止まったまま

探しても
探しても
見つからぬまま

私の中身は
いつしか死んで

呼んでも
届く事のないまま

私の頭は
ぶち抜かれて

ボロボロなのさ
この左手が
ガリガリなのさ
この肩が

今見えるその体は
くるりと私に
背を向けて

春なんだから。と
去っていく

必要だなんて
言えやしない

だってそんなに
良く知らない

もっと直接
交わしたい
ましてやそんなの
言えやしない

そんなに危ない
女じゃない
そんなに悲しい
女じゃない

2004/04/21 (Wed)

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