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哀華の部屋


[106] 私と君だった
詩人:哀華 [投票][編集]

分かってはいるのさ
最近何かが
変わって
きていること

感情の浮き沈みは
いっそう激しく
胃痛に耐えられず
倒れ込む
駅裏の階段の
下から二番目

強迫観念に
捕らわれて
震える口は
ありがとうなんて
言えるはずもなく

宙をさまよう
君の泣きそうな
顔だけが

苦しいよと
伝えてくる

言葉では
言い表せないほどの
不安と
毎日を何となく
生きているだけの
空虚感

大丈夫
あと3ミリ
前へ行けるから

そんなの
強さでも
なんでもないのに

手を握った
感触だけが
何もない私に
伝えてくる

結果として
一瞬握った手が
緩んだとしても
泣かないで

手を握ろうと
していたこと
これから先も
離すつもりは
ないこと

ちゃんと
頭に留めておいてね

君は私の一部
私は君の一部
そう思うと
楽になれるよ

片割れ
愛の起源はきっと
私と君だった

2004/12/15 (Wed)

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