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哀華の部屋


[122] 主人公みたく
詩人:哀華 [投票][編集]

ひっくり返って
眺める電球
のらりくらりと脳が
動いていた

先ほどのんだ
薬品が体を巡り

君の顔が
思い出せぬほどに
朦朧とした意識だ

黙っていても
眠るさ

このまま
すんなりと

あがいているのは
書きたい衝動に
かられていたから

出きることなら
ポネットみたいに
神様を信じてたい

そう思った

出きることなら
ヘドウィグみたいに
歌ってみたい

そう思ったんだ

ひっくり返って
眺めている天井
そこに大きく
描いてあるのは
折れた片方の翼

出きることなら
浸食しつつある体を
燃やしてやりたい

そう思った

出きることなら
流ちょうに鳴る
その喉を
かっ切ってやりたい

そう思ったんだ

2005/01/14 (Fri)

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