詩人:哀華 | [投票][編集] |
おとついの奥
そのまた深い場所
固まっていた物
どうしようもなく
なにやら放つ体
立って
いられなかった
今日なんかに
いっそ
水たまりと一緒に
消えちゃいたかったなんて
今更言えやしないさ
私自身を
置いてきたこと
悔やんだりは
していないけれど
あの日
あの時
あの場所で
確かに私は
存在し、
苦労や責任を
厭わぬ事、それも
受け入れることが
できるはずと
そして同時に
できないはずとも
思いこみ
「元々疑うことを
知らなければ
この体さえ
こんなには
憎しみ溢れて
いなかったはず」と
言いながら
いつの間にか
妄想壁なんか
築いてしまって
物珍しさで
寄ってくる
見物客には
唾を吐いた
抱いてあげる
その隙間にキスを
埋め込んでおけと呟き
片目を瞑り
誰にも気づかれぬよう
瞬く間に
溢れて流れた
汚らしい物を
腐った感情と共に
殺していたんだ