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哀華の部屋


[180] わざとらしい波
詩人:哀華 [投票][編集]

息さえも沈む
たった
小一時間前の文字

滲み行く指先
顔の下へ重ね
うつ伏せて右を向く

手首から伝わる
定期的で
わざとらしい波

涙も
叫びも
歪んだ景色も

それとなく
過ぎていった
毎日だとて

嘘つきさ
私に言わせれば

置き去りにした影
そんなの

忘れた

もう覚えてなんか
いないったら

2005/05/22 (Sun)

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