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哀華の部屋


[203] 心境
詩人:哀華 [投票][編集]

なくし物さえ
分からずに
一人で膝を抱えて泣く夜なんかに

歌いたい歌だとか
悲しい詩だとか
思い浮かんだ
試しがなくて
私は一人なのかと問えば
まんざら一人だなんて
言い切れなくて

空はあんなに
遠いけれど
飛ぶ事なんて
たぶん出来ないからさ

生きたくないし
逝きたくないし
息たくなんてないよ

出来るならば
クーラーなんかをまた掃除してさ
その排水管に入り込んで
掃除後の汚水なんかと一緒に
蒸発してさ
消えちゃえたらなんて
思うけど

水蒸気も楽じゃなさそう

温度なんかに
まくし立てられて
ころころ姿を変えなきゃならないなんて
まっぴらごめんだ

どんな気分?
聞かれたって困るだけだよ

犬は自由に走れるのに
なんで私たちに
それができないんだろうね

2005/06/29 (Wed)

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