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八朔の部屋


[11] 海岸
詩人:八朔 [投票][編集]

海よ
その打ち寄せる潮騒の
美しい色

哀しみは
愛おしいくらい純粋にこぼれ
静かに 静かに
流れ落ちる

ああ
朱い空の色が
何も言わず僕から離れ
今なら
暗くなるまでにまだ間に合うと
地平線を越え走った

平等に来る暗闇の
優しさすらもわからずに
もがいてしまった僕は

理解し合うことを忘れ
叫び、泣き、酔った

濁ってしまった哀しみは
物も言わぬ貝のように
ただ黙って佇み

波はなお
寄せては引いてを
静かに 静かに
繰り返す

2007/02/15 (Thu)

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