海よその打ち寄せる潮騒の美しい色哀しみは愛おしいくらい純粋にこぼれ静かに 静かに流れ落ちるああ朱い空の色が何も言わず僕から離れ今なら暗くなるまでにまだ間に合うと地平線を越え走った平等に来る暗闇の優しさすらもわからずにもがいてしまった僕は理解し合うことを忘れ叫び、泣き、酔った濁ってしまった哀しみは物も言わぬ貝のようにただ黙って佇み波はなお寄せては引いてを静かに 静かに繰り返す
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