ホーム > 詩人の部屋 > 八朔の部屋 > 地獄、2

八朔の部屋


[26] 地獄、2
詩人:八朔 [投票][編集]

2、墜ちていく斜め上

一言だとこうまで簡単だな。

いや、さ。
私はね。
これから−って思ってた。

これから、うまく行く。
これから、頑張る。
これから、大丈夫。

一回だってね、
自分が間違ったことをしたと思ってない。

でも、それを誰かが。
誰かが認めてくれたら。

そしたら、
明日はもっと頑張ろうって。
明日は、自分のために頑張ろうって。
(いつも自分のことばかり)

だから私は、ね。
誰かに涙をふいてほしくて。
それで頑張ったの。
(見返りを求めた
愛じゃないそれは)

一人じゃなくなるために。
そしたら、認めてくれない人を、
私も認めないでいたら。
(ハカイしたくせに)
一人ぼっちに。
一人になって。
何も残ってないの。
誰もいないの。
(私を認めない人なんて要らないよ)

子供は、いたよ。
大好き、だった。
でもね、いなくなった。
(私を認めないで叫んだから。
私の世界をハカイしたから。)
だからもう要らないの。
何も要らない。
(望むのは静かな体温)

あ、口に出さないで。
やめて。
もう私をこれ以上、
ハカイしないで。
するなら、
するならあなたも。
あなたも。あなたも。

2007/03/31 (Sat)

前頁] [八朔の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -