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八朔の部屋


[30] 反響
詩人:八朔 [投票][得票][編集]

几帳面に体を揺らしながら
正しさを気にしながらの毎日

部屋に生活感はない
澄んでいて
自分の存在を感じない部屋

小さなころに聞いた
頭がおかしくなるくらい
大音量で流れていた音が
ぼんやり、ぼんやりと
何も言わず遠くに離れていく

僕の内側では
濁らない何かが
濁ることによって
より一層はっきり、育つ

叫んでる

その姿勢は崩れ
その声は小さくなり
心意気は萎れ
想いは蒸発した

それでも僕の声は
反響し返ってくる
山彦のよう

たまに耳に叫び声が響くと
僕の奥の方にいる自分が、
ナイフで刺されて、痛い。
耳の奥から、痛い。と。

2007/04/18 (Wed)

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