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白茹たまの部屋


[78] 狼な彼は、赤ずきんに恋をしました。
詩人:白茹たま [投票][編集]


昔々あるところに
真紅の頭巾被りし娘
彼女を人々はこう呼ぶ

「赤ずきん」

彼女は祖母の 家向かい
見舞いの為の 花探す
「花畑の場所はどこかしら」
一人彷徨う真紅のあの娘
食べてしまいたいくらい 可愛い

「ちょいとお嬢さん」

花畑へ連れ出して
純粋 そして馬鹿だな
花を摘む後ろ姿
嗚呼 可愛い
食べてしまいたいくらいに ね

「食べてしまおうか」

いや それは勿体無い
それくらい 可愛い
だけど とても美味しそう
マシュマロのような頬
柔らかな髪
甘い蜜のような香り

「胸が 痛い かな…」

駄目だ
無理だ
胸が痛い
今日は 帰ろう

「いつか 君を 食べさせて」

 

2010/02/13 (Sat)

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