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ヒギシの部屋


[126] 死に損ない
詩人:ヒギシ [投票][編集]

夜中にふと目を覚ます
右腕が上に行っていて
血が通わず
動かない

もう一度眠ろうとするも
言い知れない恐怖に
背中から近寄られ
渋々左手で右腕を下ろす

どさりと
他人の腕のように
重く微動だにしない腕

何だこれは

眠気はどこかへ
消え去った

死んだ誰かに
眠っている間
右腕を掴まれて
引っ張られていたのかと
先刻の背中の恐怖と
再会する

まだ
いきたくはないので
しっかりとこの右腕を
左手で捕まえておかなければならない

このあと眠って
夢にでるのは誰であろう

2004/05/19 (Wed)

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