詩人:涼暮 | [投票][編集] |
君は知らない
きっと、これからも
こんな気持ちは
知らないだろう?
君に思いを伝えたとき
どんなに不安だったか
どんなに揺れていたか
手が震え、逃げ出したい衝動を何とか叱りつつけた
軽蔑を、何よりも恐れていた、あの気持ちを
知らないだろう?
君の思いが僕の気持ちを重なったとき
思わず抱きしめた僕が、どれだけ嬉しかったなんて
背中に回った手に、泣きそうになっただなんて
知らないだろう?
君の言葉が、どれほどの支えになっているか
その言葉がどれだけ僕を救ってくれたか
今その言葉が、僕を優しく包んでいてくれることも
知らないだろう?
初めて君を抱いたとき
わけもわからず泣いてしまったなんて事
言い表すことも難しい想いに、嬉しくて、切なくなって
それを愛しく感じたことなんて
知らないだろう?
君と歩くたび、優しくなるなんてこと
今まで他人に、触れることすら拒絶していたのに
こんな風に、誰かと歩くことを想像してさえいなかったのに
君は知らない
知るはずもない
僕の全てを
君を愛することができる日々の意味を…
詩人:涼暮 | [投票][編集] |
ずっと一緒にいようねと
嘘になってしまいそうで
言いたくて言えない言葉がある
守られなかった約束の
報われなかった願いの
その罪深さを
誰よりも知っていた
星をたどって
未来が見えたら
約束も誓いも
怖くなくなるのかな
それともまたそれすらも疑って
幸せを見失ってしまうのかな
ねえ、ずっと一緒にいたいねと
重すぎる願いに何を託して
君は何を思うのか
それが怖い
失うことが
君の、その瞳を
君の、その唇を
君の、僕を呼ぶ声を
失ってしまうこと
それが僕は怖い
詩人:涼暮 | [投票][編集] |
寂しさからの逃げ道に
僕を使ってることはとっくに気付いてた
それは偽りの愛よりも確かな
甘えた依存でもあったね
いつか手放されるその手を
鬱血するほど握ってしまいたかった
それすらもできない
傷つけることもできない
僕の弱すぎる全ては
神様、あなたにすらも
救えはしないよ
詩人:涼暮 | [投票][編集] |
午前三時 君を犯しました
屈辱と快楽に歪む顔
うねる軆
可愛らしい喘ぎ声
嗚呼 全て全て全て
愛しているよ
午前四時 君を殺しました
恐怖と絶望に歪む顔
逃げる軆
可愛らしい叫び声
嗚呼 こんなにもこんなにも
君を 愛しているのに
どうして僕の想いは叶わない
何故 君は逃げる
叶わない想いなら
いっそ殺してしまおう
美しい鮮血
なんて綺麗なんだろう
嗚呼 涙が止まらないね
何故だろう
可愛い可愛い
君
好きだよ
愛してる
ねえ 御免なさい
目を開けて
嘘でも良い
愛を囁いて
詩人:涼暮 | [投票][編集] |
この未来(さき)に
光はあるのだろうか
何度も
繰り返し 繰り返し
問いかけてきたはずなのに闇夜に慣れてしまった眼にはもう
わずかな光さえ見いだせない
痛ければ泣けばいい
辛いなら言葉にすればいい
それができないのは僕の弱さ
何事もなかったかのように
また泥を被り
僕は笑い続ける