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クィルテットの部屋


[51] 死に逝く者
詩人:クィルテット [投票][編集]

死んでしまったら
何もかも御仕舞いだ
死んでしまったら
何も残りはしない。
記憶も、景色も、
愛し合った人の気持ちさえも
全て、移り変わる

あの人の《それ》は、
この世から存在が消えた時、
一緒に燃やされてしまった
もう、残っていない
誰の心にも、彼の心にも

あの人は、最後の最期まで
信じて逝ったのだろうか
想いながら死んで
いったのだろうか
消えたくない、と祈りながら
彼ともっといたいと願いながら
あの人は…、あの人は、

殺されたのだ




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2010/08/08 (Sun)

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