ホーム > 詩人の部屋 > 夕凪の部屋 > 茜色に滲んだ愛しき日々

夕凪の部屋


[151] 茜色に滲んだ愛しき日々
詩人:夕凪 [投票][得票][編集]




 茜色の朝焼けに
 何度
 泣きたくなった
 だろう ‥




 震える心を
 噛み締める唇を
 何度
 堪えただろう ‥






 俯くことで
 溢れ出してしまう
 哀しみに
 負けない様に


 わざと
 大袈裟に
 見上げた空は

 いつも
 眩しくて




 私はその度
 強くありたいと
 願い続けた ‥






 一歩 一歩
 歩き出す力が
 欲しくて


 胸の苦しさを
 抱き締めた ‥






 あの時の思い

 今でもずっと
 忘れたりしない ‥






 こうして
 正面を見据えて
 生きている


 今の自分が
 手にする力






 それは
 紛れもなく


 あの頃が
 あの苦しみが
 与えてくれたもの ‥






 私はずっと
 絶望の中に居た ‥


 私はずっと
 生きたくて
 生きたくて

 堪らなかった ‥






 何かを犠牲に
 したんじゃない


 私の刻んだ足跡は
 今 感じる喜びを
 導いていたんだ ‥






 やっと
 気付いたよ ─‥






 生きる事は
 苦しみ抜いてこそ


 その先に
 見付けた希望が

 愛おしく
 輝くのだと
 いう事に ─‥。








2012/02/11 (Sat)

前頁] [夕凪の部屋] [次頁

- 詩人の部屋 -