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こうさぎましろの部屋


[12] ケンカの原因365エン
詩人:こうさぎましろ [投票][得票][編集]

最寄りのコンビニにて365エンサラダサンドイッチ

真っ赤なトマトが間にはさまっている

痛んだそれをつまみだした

きみはアタシがすきだといったものはすきだといってくれた

ねぇ、赤は元気がでる

だけどこんなときは酷く攻撃的な色に見えちゃうよ

アタシに生まれ変わる前も
アナタノトナリ願っていたと思うの

骨になってからはあなたのとなり夢みてた


あなたがすきっていう前にアタシがすきって云いたい、なんでも

気まぐれに早起きしてくたくたのジーパンをはいた

薄い薄い、暗いあさにいた

最寄りのコンビニ立ち寄りケンカの原因365エン

あなたのジャンパーいつもはおったけど

今日は考え直してやめた

なんでお互いの気持はわかっているのに

いつまでもひとりで恋してるつもりになってるんだろう

レジの前でポッケにねじこまれた千円札に気付いた

お会計730エン

家に戻るとコーヒーの臭い
きみの家なのに出てったのはなぜかきみで

それでもいつもと変わらない朝を演出する

アタシが涙を流したのをみて、あなたは苦かった?と聞く

アタシのつよがりをあなたは直接扱おうとしない

ジャンパーかぶせて軽く抱き締めたみたいに

気まぐれで、行動がとっぴょうしもなくて、誰からも余されていたアタシは

あなたの扱いがあまりに上手でうれしくて

素直に甘えられず
さみしい思いもした

世界の中での自分の大きさなんて知らん顔してきたけど

きみの前じゃどうしても小さくかんじるよ、どうしても


朝食にサンドイッチ

噛み締めて飲み込んで思い出にしよ?

きみがぶっきらぼうな調子で

まるで独り言のように「きらいじゃない」といった

2007/12/29 (Sat)

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